見出し画像

奇人列伝:「エッファルからのベースジャンプ」-フランツ・ライヒェル

奇人列伝:フランツ・ライヒェルのエッファルからのベースジャンプ
フランツ・ライヒェルト(Franz Reichelt,1879 - 1912.2.4/ウィーン出身の発明家、そして、洋服の仕立屋・小売商)

画像1

(cc) Franz Reichelt

コートパラシュート(パラシュート型の外套/今で言うジャンプスーツ)を開発し、当時世界で最高の高さのエッフェル塔のデッキ(概ね60m)から、飛び降りた。ただ、非常に残念なことに、その外套から、パラシュートは開かなかった。
その転落死には、多くの人々が立ち会っていた。
そして、この事故は、映画フィルムによって、すべてが撮影記録されている。

(cc) Gaumont newsreel footage

これは、本当に実験だったのか?
それとも、このイベントによるコートパラシュートの販売、また、コートの販売のためのプレゼンテーションだったのかも知れない。ただ、当時の重力系の実験値データも、パリ大学等には、揃っていたのでないだろうか。
また、発明家なら、自身が試す前に何かしらの仮説から定量化すると共に、同じ体重の人形で実験するとか、気が付きそうなものだが、その映像には、2人の助手の姿も見える。
そして、映像には、飛び降りる前には、数秒の躊躇が感じられるのだが、ここまで来ると、引っ込みがつかなかったのかも知れない。
フィルムのラストに、2月のパリの凍った地面を警察が測定するシーンがある。
・・・・
ただ、笑えない悲劇だ。
ご冥福をお祈りしたい。

そして、現在形のベースジャンプの危険さを示唆する映像だ。

Wingsuit Flying over the Maldives Islands

イメージと文化の視点で考えると、パリ万博からのエッフェル塔、そして、フィルムの時代、また、100年以上前のベースジャンプの原型とも言える表象が見える時代だ。

#イメージと文化 #エッファル塔   #ベースジャンプ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?