再会と裏切り

 まだ暑いには暑いけれど、いっときの酷暑からしたらだいぶ過ごしやすくなった今日このごろですが、みなさんどうですか。

 今日なんか俺の住む静岡には雨が降り、しっとり涼しく秋の気配。
 夏の暑さは大の苦手だが、この時期に一抹の淋しさを覚えたりするのが人間のややこしさだなと思ったりします。


 7月のとある休日に、車で川根温泉の道の駅へ行ってきた。
 そこの売店で買ってきたのが前掲のらっきょである。
 これがものすごく美味しくて、なんかすごい勢いで食べちゃった。

 おそらくその道の駅の近くに住む農家のおばちゃんが自家製のらっきょを漬けたものなんだろう、家庭的な味わいにホッとするな、でも片道1時間半くらいかかるし容易には買いに行けないのが悩ましいがきっとまた買いに行きたいな…などと思いつつ、およそ2ヶ月が経過した。

 そして先日、近所のスーパーで見つけて買ってきたらっきょがこれである。

 似てる。
 もはやそういうレベルでもない気がする。

しかも食品会社の「製造」。

 なんか思ってたのとすべてが違う。
 ただし、味は一緒だった。
 すごい美味かった。

 こんな美味いものが近所で手に入るなら、それにこしたことはないんですよ。
 それなのになんだろう、この裏切られたような気持ち…。

 しかしまだ望み(?)は残されていて、この二者が同一商品であるという証拠はどこにもない。
 極度に酷似したパッケージと味わいをその「証拠」と呼ぶには、いささか心許ないというものである。
 また最初の時は、ウラの原材料とかの部分を記録せずに容器を捨ててしまったので、道の駅で売っていた方には生産者の欄に個人名が書いてあるかもしれない。

 そんな一縷の望みにすがり、真偽を確かめるべくまたあの道の駅へ行こうと思っているが、おそらくこのまま数ヶ月が経過する気がする。
 何故なら、このらっきょが近所のスーパーで買うことができるからだ。
 それでも奇特な読者には、首を長くして続編を待っていてほしい。

 それではさようなら。

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