APP Lovin(APP)24’2Q決算短信 売上高はConsensus通り、EPS は0.89$(Consensus 0.73$)でBeat、Y/Y+300%と急成長。24’3Qガイダンス:Revenue 1.115B$~1.135B$ Consensus 1.1BとBeatのガイダンスを発表しております。しかし株価は乱高下を繰り返し一時-9%~+4%と定まらない状態ですが、この後AppLovinの強さとリスクを見て行きたいと思います。

画像1 Adam Foroughi CEOコメント:私たちの顧客は、マーケティング・キャンペーンを多数実施していますが、私たちのプラットフォームでの支出に対する意欲は、現在私たちが提供できるよりもはるかに高い傾向があります。しかし 現在のシステムでは、収益目標を達成できる限られた数のユーザーしか見つけることができません。当社の技術が向上するにつれて、こうした目標を達成するユーザーをより多く見つけ、広告主の支出を増やしモバイルゲーム市場の成長率を大幅に上回る成長を実現することができるでしょう。
画像2 24’2Q:Revenue 1.08B$ Consensus 1.08B$ Y/Y+44% EPS GAAP 0.89$ Consensus 0.73$ Beat 0.16$ Software Platform Revenue 711M、Y/Y+75% Net Income(純利益)311M$ 前年同期比+286% 調整後EBITDA 601M$、Y/Y+80% Cash Flow :営業Cash Flow 455M$、Free Cash Flow 446M$ このCFが鍵になります。
画像3 App Lovinは2022年より広告事業に注力しており、中でも上記資料の” プログラマティックディスプレイ広告“という自動化されたシステムを使って広告スペースを購入し、配信する手法です。この広告手法はデジタル広告全体の成長率に比べ成長率が高く、App LovinのようなSoftware Platformには追い風となります。デジタル広告は近年成長率が高く、特にGoogleやMetaの代表的収益源でもありますので市場動向を先に確認することができます。
画像4 2022年より目覚ましい成長率を遂げているApp LovinのSoftware Platform事業、年平均成長率(CAGR)は2025年までは20%程と見られております。競合他社は主にトレードデスク(TTD)で同じ内容の広告を得意としております。( The Trade Deskが複数のフォーマットにおけるデジタル広告費の最大化を目指す広告主をターゲットとしているのに対し、AppLovinはモバイルエコシステムにおけるユーザーエンゲージメントと収益化の強化を目指すアプリ開発者を対象としています。)
画像5 App Lovin 2024年6月末時のBS:Appのリスクでもある点がバランスシートに記載されている34億8200万$の長期負債です。今期計上された純利益は潤沢でCash Flowも問題ありませんが、今後Cash Flowが悪化してきた場合は警戒する必要があると思います。上記記載にもあるように2025年まではCAGR 20%で成長する見込みですので、今後の懸念点として頭に置いておいてください。
画像6 App Lovin 2024年6月末時のCF:2023年12月期と比べ純利益は約7.2倍、営業キャッシュフローは+63.4%と事業拡大の方面に多額の資金をつぎ込み現在それが功を奏している状態だと思います。Net Cashの成長率が現在の水準を保っていれば全く問題ないと思いますので、今後Appの決算書を見るときはこの点もしっかり見て行きたいと思います。
画像7 まとめ:メイン事業のSoftware部門は年平均成長率2桁の伸びを見せており、月間アクティブ支払者数は160万人(前年同期は170万人)でした。 支払者一人当たりの平均売上は、昨年の46ドルに対し、直近6月期は52ドルでした。デジタル広告市場全体としても市場成長率年平均2桁の伸びが26年ころまでは続くであろうという見通しの為、AppLovinには追い風になります。リスクとしては30億$の負債、景気悪化によるクライアントの広告費削減が主に上げられる点ではないかと思います。

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