Super Micro Computer(SMCI)24’4Q決算短信 Revenue 5.31B Consensus 5.30B Beat 10M 〇 EPS GAAP 6.25$ Consensus 7.81$ Miss 1.56$ ✖(液冷サーバーの利益率が悪すぎ!?、コスト増大で粗利率、営業利益大幅減少)売上ガイダンスは強いですが、EPSやキャッシュフロー面でのリスクが増大している感が強いです。営業キャッシュフローが3四半期連続でマイナス、株価はAHで-13%

画像1 Charles Liang CEOコメント:9月期の売上高は60億~70億ドル、2025会計年度の売上高は260億~300億ドルと予想する自信があります。 繰り返しになりますが、短期的なマージン圧力は緩和され、2025会計年度末までに通常の範囲に戻ると予想しています。特に、DLC液冷とデータセンター・ビルディング・ブロック・ソリューションが今年後半に大量出荷を開始する際には、この圧力が緩和されると考えています。最後に、Supermicroの普通株式1株につき10株の株式分割を行います。
画像2 Gross Margin(粗利額)が前年同期比でも前期比でも430bps~580bpsも下がっている(営業コストや一般管理費の増大による利益圧縮)為、必然的にEPSは悪くなります。大量に在庫を積み増した3Qより営業キャッシュフローは改善しましたが、4Q単体で見ても営業キャッシュフローがマイナスのままなので投資家の懸念は払しょくされておりません。
画像3 Operating Expenses(営業コスト)とOperating Margin(営業利益):液冷サーバー対応ではないかと思われますが他社技術が絡むため、営業コストが毎期増大してしまい価格決定力の問題(Dellが追い上げてきている)もあり、営業利益が3%以上減少してしまっております。この薄利状態が続くと新規株式発行による増資の確率は高まります。
画像4 3四半期連続で営業キャッシュフローはマイナス、4Qで遂にNet Cashもマイナスになってしまっております。先日の借り入れの件はこの為のつなぎ融資だったのですね・・・(;゚Д゚)。注目されたころから比べ収益体制が悪化しているので、2023年末のイメージは一新した方が良いと思います。営業キャッシュフローがプラスに転換すると思われるのは25年度とCEOが言っておられたので、それまで株価は軟調かもしれません。
画像5 25’1Qガイダンス:Revenue 6.0B~7.0B Consensus 4.80B~6.02B Beat(下限)1.2B~0.98B(上限)◎ EPS GAAP 5.97~7.66 Consensus 7.58 Miss(下限)-1.61~-0.08(上限)EPS nonGAAP 6.69~8.27 Consensus 7.58(下限)0.89~0.69(上限) 25通期ガイダンス:Revenue 26.0B~30.0B Consensus 23.4B Beat(下限)2.6B~6.6B(上限)
画像6 まとめ:朝方の陶酔は一瞬で悪夢に変わり株価は大幅下落しましたが、この決算内容を見れば納得で近い将来に何らかの追加資金調達をするのではと考えられます。営業コストと研究開発費が増大していたので恐らく液冷サーバーのコストがかなり増えているのだと思います。これに対する価格転嫁ができるかどうかが今後の展望となってきますので、この点は注視したいと思います。現状の決算内容、ガイダンスを見る限りはリスク度合いが更に高まってしまった印象ですが、キャッシュフローが改善してくれば躍進してくる可能性は十分あると思います。

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