イラストの展望

イラストの世界を拡張してみる。

 以前、漫画家に憧れていたこともあってイラストを組み合わせて物語を紡ぐことに関心はあります。けれど、お話を組み立てるのが苦手なのと背景を描くことが苦手です…時間がかかってしまうのでいつになっても完成しないと言う事態に陥ります。

 今日は午前中に新しいイラストを描き下しつつ、桜の花が気になっていました。毎年写真を撮っているので近所の桜が最盛期になっていることは想像出来ます。それで描き上げたら写真を撮りに出かけようと思ったのですが、人物イラストの手の形が上手く描けず、指も格好が決まりませんでした。これはおそらく次の予定で気もそぞろになっていたせいでしょう。焦っているとイメージを固定化するのが難しくなります。それが描いているイラストにも伝わってしまっているような気がしました。

 自転車で片道40分程度の所に目的地の公園があります。小高い山の上の公園です。案の定、桜は最盛期を迎えていました。海外からの観光客も来ているようです。移動しながら桜の花の写真を撮り続け、陽が陰り始めたので再び自転車に乗って家路に就きました。
 自転車で走っている時や車で走っている時にはふいにアイディアが浮かぶことがあります。今日は、以前応募用に制作してお蔵入りになっていたヒーローのイラストを使って新しい漫画とか物語に繋げられるだろうかと言うことでした。自転車を漕ぎながら設定に想いを巡らせます。
「能人」は、ご推察のように「ノート」の漢字読みを考えたのです。クリエイターと言う意味が込められたような気もして名前が気に入りました。「能人」と書いて「よしと」と読むことも決定です。

 設定は、印刷会社勤務の会社員。デザインやDTPを担当しているが、入社したての頃のように仕事に熱意が感じられない日々を送っています。彼の会社「くものす」では、淡々と仕事をこなす日々を送っています。しかし、彼はその日々の仕事にやり甲斐を見出すとパワーを発揮すると言うもの…。彼は普段「雲の模様」のネクタイをしているのですが、クリエイティブなボルテージが高まるとネクタイの雲の陰から太陽が現れます。

営業「また修正だってさ。悪いけど頼むよ。」
能人「あぁ、仕事ですから気にしなくていいですよ。それより、この修正すると、ここに少し空きができちゃいますけど、どうします?」
営業「うん。そこは適当に任せるってさ。小さなイラストとか入れられる?」
 すると能人のボルテージが上昇する。
 …ブン…ブン…ブン…ネクタイの雲の陰から太陽が顔を出す。
能人「今、お・ま・か・せ…と言いましたよね…。」
営業「う…うん。」
能人「解りました。早速取りかかります。」
 能人のボルテージは最高潮。太陽が輝き始める。
 そう、彼は小さなイラストのカットであってもクリエイティブの力が発揮出来ることに意義を見出すのです。

…なぁんてどうかな?と考えながら日暮れの道を自転車で走って来たのです。

 今日は、2点のイラストと1点の写真をアップしましたが、イラストのコメントはとても参考になりました。人物を描く人ならではの悩みが共通していると言うことに新鮮な驚きを感じたのです。ボクはイラストのセリフに自虐的なメッセージを語らせることで自分自身を戒める意味があったのですが、共通の悩みを持つ方々にまで声が届いてしまったようです。今後の方向性を考える上でとても参考になるコメントをいただけました。ありがとうございます。

 さて、これらのイラストを拡張して漫画として展開するかまだ決めていませんが、ボクは有料コンテンツが不充分ですのでそれも視野に入れて考えなくてはならないとも思います。非公認キャラクターとは別の設定を考えたのもその為なのです。いずれにしてもマウスで描画しながら漫画を描き上げるのはなかなか厳しいような気がしています。

もくじ |  随想 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?