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探求文庫 #117 「経験」は役に立つ

探求文庫 #117 「経験」は役に立つ?

これは僕自身の戒めのためにも、恥を晒す覚悟でシェアします。

人って誰しも、ついつい「これは良いはずだよね」と、過去のデータからの判断で行動してしまいます。

例を挙げると、

咳が出る ⇨ 風邪だろう ⇨ 咳に効く風邪薬を飲んで以前治った ⇨ 同じ薬を飲む。

上司に嫌なことを言われた ⇨ 以前は受け流しておくとそのうち静まった ⇨ 愛想笑いで誤魔化す。

もちろん、これが悪いわけではないです。

我々の判断基準って、どうしたって過去の記憶から引っ張るしかありません。過去の経験が何よりの信頼足る情報源になります。

しかし、この考え方やメンタルのあり方は非常に危険を孕んでいます。

なぜなら『過去と今は違う』、という重大な要素が抜け落ちているからです。

何らかの問題が起きた際、過去の記憶を駆使して対処する前に、まずは「現状の把握」に努めるべきなのです。

ちゃんとした漢方医にかかったことがある人ならご存知だと思います。医師は症状だけじゃなく、体質や生活習慣など、詳しく問診してクライアント(患者)の状態を見極め、そして処方する薬を選んでいきます。

「風邪引いた〜、普通の薬は嫌だから葛根湯飲もうっと!」みたいな気楽さで、「私は漢方飲んでるよ」なんて人がたまにいますが、漢方ってそんなもんじゃないです。そういう適当なことをやるから「漢方はあまり効かないと思われている」という漢方医の話も聞いたことがあります。

人間関係だって、相手がどんな状況でその言動を発したのかなんてわかりません。以前と同じことを言っていても、こちらの状況はもちろん、あちらの状況もあるので、同じ対処法で良い訳がありません。

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