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探求文庫  #27〜29

2021年の8月から始めたnoteサークル(現在はメンバーシップという名称に変更されたけど、サークル(輪)という言葉が気に入っている)、「探求クラブ」内での「探求文庫」。

探求クラブ内でも、「過去記事が全部掲示板をスクロールしてさかのぼるので読みづらいとご指摘をいただき、マガジンにまとめることにしました。

過去のもので、途中まではメンバーでない方も読めるようになっています。もしご興味ある方は、掲示板を読める「探求読書コース」もあります。

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探求文庫 27 習慣とエゴ。そして「可能性」


前回に引き続き「エゴ」に関連する話です。

エゴの特徴として、とにかく新しいことを始めるのが嫌いです。宿主が変化することが嫌いです。

しかし人生は「行動して変化」するものなので、エゴの言うままになると、行動をしなくなり、結果として人生は何も変化が起きません。

しかし、行動と言っても、一振りで人生が変わる“魔法の杖”はありません。習慣として、積み上げていくことで変化が起きます。まれに「奇跡です!」みたいなことが起きて、その話を見聞きして、それを鵜呑みにして魔法を求める人が多いのですが、あくまでもそれは例外であり、その人なりの「徳を積んだ」とか「実は裏がある」とか(演出して、それを神がかり的に見せるスピリチュアルブロガーとか多いですw)しているだけです。

なので習慣化です。人と比べず、あくまでも自分の中で積み重ねる。しかし、そこで登場するのがやはり「妖怪めんどくせぇ」です(笑)

良い、とわかっているのに続けられない。悪い、とわかっているのにやめられない。
新しい習慣を身につけるためには、とにかくこの妖怪めんどくせぇを含む、自らのエゴと対峙しないとなりません。ただし戦うのではなく、理解し、向き合うことです。

しかしこの勝負(あえてそう書きます)、圧倒的にエゴ有利のスタート地点から始まります。

こちらとしては「〇〇を習慣化すれば、▲▲が手に入る」というモチベーションで新習慣に挑むわけですが、あくまでも「▲▲が手に入る」には、ある言葉がつきます。それは『かもしれない』です。つまり「〇〇を習慣化すれば、▲▲が手に入る、かもしれない」という『可能性』にかけて、慣れないことをやるわけです。

それに対してエゴは、可能性ではなく「今までそんなことしないでも生きてこれた」という、過去の記憶という、圧倒的な『信頼と実績』があります。

そして、それを土台に「やらない方がいい理由」をこれでもかとまくしたてるのです。

・そんなのでうまくいくわけない
・それでうまくいく証拠や根拠は?
・失敗したらお金を損する
・時間の無駄。もっと楽しいことをした方がいい
・人間関係にヒビが入る、嫌われる

どうでしょう?こちとら「可能性」一本勝負に対して、向こうの手数の多いこと多いこと!

しかし、ここで負けないあなたは「うまくいった人の実績」を調べたり、「失敗してもリスクは回避できる」とか、色んな防御策を使いながら、可能性に賭けて少しずつ継続します。3日、1週間と…。

するとエゴは

・たいして変わってないじゃん?
・何か現実にいいことあったか?
・元のままが一番いいよ?

と嘲笑するように責めてきます。しかし、ここで短期的思考にならず、もっと長期的に臨まないとなりませんし、1週間も新しいことを始めれば、微々たる変化はたくさんあります。その繊細な変化をしっかりと味わいます。

すると向こうもこちらを手強いと見て、今度は戦法に変化があります。

・もう少し楽な方法あるよ?
・それくらいで十分だよ、よく頑張った、だからしばらく休んだら?

妥協案です。ある種の和睦交渉のようなものです。

しかし、あなたはここでも「可能性」を曇らせてはいけません。「ちょっとくらい大丈夫だよ」という誘惑が、結局「継続」を阻むのです。

自分を生きるとは、そして人生とは可能性なのです。可能性しか自分の人生を変えるものはないのです。過去に戻らず、新たな未来を切り開くのは、あなたが描く可能性の一点です。

と、ややふざけて書いてきましたが、実際にこのような心理合戦が自分の中で行われます。もちろんもっと複雑であり、各々の人格や思い癖、トラウマもあります。でも、新しい習慣を身につけようとすると、エゴは上記のような手段を用いるのです。

エゴが守ろうしているものは「コンフォートゾーン」とも言われます。快適な空間、という意味であり、「予測範囲内」とか「安全圏」とでもいいましょうか。しかし、コンフォートゾーンを超えない限り、人生に変化はないし、面白味はないのです。

何度も言うように「可能性」です。こちらはその一点突破しかありません。そのために「ポジティブな情報」「成功例」などを集めるのも必要になる場合もあるでしょうし、「習慣化した時に得られるもの=ご褒美」を明確にして、モチベーションを高めることもいいでしょう。

でも、実際に人間が一番自発的に全身全霊で動くときってどんな時でしょう?
実は「危機回避」です。自分の尻に火がつけば、誰だって動きますよね?

これは「恐れ」の行動なので、取り扱いに注意が必要ですが、やはり「危機感」や「現状維持のリスク」を感じることで、行動力や高いモチベーションにつながることもあります。僕が普段からnoteで、やや危機感めいたことを書くのも、そういう理由があります。きっかけはどうあれ、結局は「何をするか?」なので、「このままじゃあかん…」という、健全な危機感はあってもいいと思うのです。

コンフォートゾーンが広がると、また別の問題や欲求が生まれ、新しいことをチャレンジしたくなる。そしてまたエゴとの問答を繰り広げつつ、エゴを認め、受け入れ、統合していく。その繰り返しです。その中で、我々の魂は成長していきます。

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