子供の正しい判断について
日がすっかり落ちて、空に月が輝くくらい暗くなった頃。
買い物からの帰路を歩いていると、「パパーっ!」と泣き叫ぶ少年が自転車で僕を追い越していった。小学校2−3年生というところか。進行方向に待っている大人は居ないように見える。信号で止まったので近づいて「パパはいないのか?」と訊いたがこちらの方も見ずにただ鼻をすすっている。「家の場所わかるか?」と訊いたら「わからない」と小さな声で答えた。「どこから来た?」と訊くとこれまた「わからない」との答え。自分がどこから来てどこに向かって