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私の中の新しい学校のリーダーズ 2

 次に彼女らを見たのは初のワンマンライブ「無名ですけどワンマン~有名になんかなりたくない。なりたいけど~」である。前回と同じくえいこちゃんに誘われて観に行った。2018年4月21日、渋谷WWW。整理番号は182だったが、会場は階段状で見やすく、十数曲のライブに圧倒された。悔やまれるのはその時はまだwizyのシステムも知らず、特典なしの入場券だけにしたのだが、その後ちょくちょく見かける新しい学校のリーダーズジャージがこの時の特典だったことを大分後になって知り臍を噛むことになるのだがこの時はまだそのことを知らない。
 この時期、建築とお茶にはまっていて、このライブの当日の午前中が建築めぐりツアー、夕方から新しい学校のリーダーズのライブ、翌日は6時起きで朝から静岡の茶園巡りと超多忙なスケジュールで(まあ自分で勝手に忙しくしているだけだが)、例の如く充実しているからこそ日記を書けないでいる。感想がない。それでもセトリを書いているのはその時にメモったのか後から何かで調べたのか、今となっては覚えていない。

01. 席替ガットゥーゾ
02. SNS24時
03. 宮尾
04. マエナラワナイ
05. ワカラナイ
06. zzz
07. キミワイナ’17
08. 毒花
09. 透明ガール H ZETT M edit ver.
10. 恋の遮断機 feat. H ZETTRIO
11. 最終人類
enc1. ピロティ
enc2. 透明ガール ORIGINAL VER.
enc3. 学校行けやあ”

 いやあちょっと凄いものを観てしまったなあというのがいっぱいいっぱいの感想で、凄いとしか言葉が出ない。無名の高校生の彼女らの物凄いパフォーマンスで思考が追いつかなかった。普通のライブとは異なり、歌唱するだけ、ダンスするだけではなく、1曲を1話の物語のように全力で表現している。歌、ダンス、表現、メッセージなどの情報が多過ぎてすぐには整理できないのだ。今だからこそ分かるが、これだけの曲をやるのはワンマンの時くらいで、対バンやフェスの時には時間的に4,5曲しかできない。5曲でも十分圧倒されるパフォーマンスなので、全14曲は初心者にとっては刺激が強すぎた。劇薬を飲んだように体がしびれてしまった。
 その後のライブでは多くて5曲くらいしかやれないのでおのずから定番曲が出来上がり、SNS24時やzzzはこの後あまり聴けないことになる。硬軟緩急新旧織り交ぜているワンマンライブがこの後ほとんど開催されなかったことを思い返すと、つくづく貴重な初ワンマンだったのだなあと思う。全14曲のライブはMCも面白く、女子高生であるようなないような、ふざけているようでしっかりとした構成と素養とスキルがあり、コントや演劇の要素も含まれていて、グループ魂を見た時の衝撃を上回るような存在感で一気に虜となった。
 メジャーデビューアルバム全10曲と、インディーズから4曲。そこには勿論、宮尾あり、当時は知らなかったあいみょんによる楽曲、学校行けやあ“もあり、大団円のうちにライブは終了した。
 今思い返すと、DJ風にSE入れていたりしたのはOTAだったか。まあそもそもそういう人いたかも覚えていないのだが。そして、前方にはコアなファンがいるけれど、なんだか小学生を連れた家族連れがちらほらいたりしてファン層が幅広いなあと思った。
 終演後、あちこちから「なにこれすごい」とか「なんなんだこいつら、ヤバい」みたいな感想が聞こえていて、みんな一様に衝撃を受けているようでなんだか安心した。やっぱりこの娘たち、フツーじゃないんだ。
 会場に貼ってあるのが自筆の習字とお絵かきで、最初に見た時はふざけてんなあと思ったけれど、今見ると習字もお絵かきもトーンが違う。決して上手くはないが、なんだか真面目に書いている。絵は、頑張って面白くしようとしたがそれほどでもなく、結局似顔絵に落ち着いた、といった印象を受ける。これがそのうちにエキセントリックな画風に変化していくのだが、ここではその萌芽が感じられないのが意外だ。


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