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着物箪笥の戸を開く

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古い時代、世界は既に分かたれていたが、婿入りする家は嫁に着物箪笥を持たせたという。だが、日本に高度経済成長の火が灯った時、日本のファッションは洋式が完全主流となり、着物は箪笥の肥…
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2020年4月の記事一覧

【着物】3.自分で自分を着付ける

前置きフィッティングルームの着物箪笥に、当座必要な着物一式を詰めたアルトシエル。早速着物を着てみようとしたが、アルトシエルも母も、着付けの知識は皆無…着物に関する知識は祖母の代で絶えていた。美容院等で着付けて貰おうにも、早朝措置(追加料金)が必要であり、尚且つ、お茶会の開催時間・準備時間によってはそれでも間に合わない事もあるだろう。 さてどうしよう?本日はそんな、お話。 問題1.着物+帯+頭+化粧=1時間以上かかる。 現代日本において、和装は非日常のもの。 ハレの物という常

【着物】2.着物箪笥の戸を開く

前置き開かずの間を掃除し、着物箪笥を開けられる様になったアルトシエル。 しかし、着物箪笥は2棹あった。祖母の物と、母の物だ。 つまり、アルトシエル1人が必要とする以上に着物があるという事であり、着物の仕分け・修理または処分が必要である事を意味していた… さて、どうする?(方法)1.必要かつお氣にいりの着物と、そうでない着物を仕分ける。 着物を仕分ける為にも、床が綺麗に片付いた部屋が必要です。 畳紙(たとうし)に入っていても、長年仕舞われていた場合は危険です。カビ・シミで修復

【着物】1.着物箪笥へ至る

前置き二條流煎茶道を学ぶアルトシエルは、道を究め、師範代・師範…と資格を取っていく予定の中で、茶道関係の行事に出るなら着物が必要である事が分かった。しかし、我が家の着物文化は祖母の代で止まっており、母は高度経済成長の波により着られず仕舞いだったという。 開かずの間に眠る2つの着物箪笥。 当然、箪笥の前も物だらけで、開けられず。 其処へ至るには、まず部屋の物を片付ける必要があった… 本日はそんな、お話。 当時の状況開かずの間というだけあり、着物箪笥がある部屋は下記の通り一杯。

【着物】0.事の始まり

わたしアルトシエル〈Artciel〉、古い物がスキ。 椎名林檎は虚言症(勝訴ストリップ)から入り、今ハマっているのは「いろはにほへと」。日本語が美しいのは良い事だ… 一方、日本には古の叡智が沢山存在している。茶道・華道・香道・着物・漆器…数え上げればキリはなし。 だが、伝統は明治維新と戦争、高度経済成長で減衰状態にあった。 時は2019年。 アルトシエルは師範まで煎茶道を行くだろう…という中で避けて通れないのが、着物であった。公の行事ほどドレスコード:着物なのだ。しか