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【CWS】トレードを振り返る 前編 (2015年11月-18年3月)

 こんにちは、アルタです。
 ツイッターのFFの方に触発されてここ数年の全トレードを振り返ってみました。
 なおタイトルにもある通り、今回は前編として2015年11月1日から2018年3月31日までに成立したトレードをまとめています。それでもかなり長いですが。

 …え?なんで2015のオフからなのかって?(聞いてない) それはその辺りから見知った名前が出てくるからです。はい。

(重要なトレードは下の目次から)


2015-16 オフ

2015年11月24日
CWS acquires
Tommy Kahnle(RHP)
COL acquires
Yency Almonte(RHP)

 A+にいたプロスペクトのAlmonte(当時は先発)をチップにCOLで2シーズンを過ごしERAを4.41としていたKahnleを獲得。Coors Fieldから脱出したKahnleはCWSに在籍した1年半でERA 2.56と好投しました。
 ちなみにAlmonteはCOLで中継ぎに転向し、2人は去年LADでチームメイトでした。


2015年12月9日
CWS acquires
Brett Lawrie(2B)
OAK acquires
Zack Erwin(LHP)
J.B. Wendelken(RHP)

 2人のプロスペクトでOAKの正二塁手Lawrieを獲得。16年は94試合に出場し平均以上の打力を見せましたが、17年以降は怪我の影響かプロでの出場はありません。
 一方でOAKが獲得した2人も、ErwinはMLBに昇格できず、Wendelkenは20年までは好投していたもののその後は成績が悪化、今年はNPBのベイスターズでプレーします。


2015年12月10日
CWS acquires
Will Lamb(LHP)
TEX acquires
Myles Jaye(RHP)

 先発左腕のLambを獲得。しかしLambがMLBに上がることはなく、JayeもMLBでの出場は17年の5試合のみに終わりました。


Todd Fraziar獲得

2015年12月16日
CWS acquires
Todd Fraziar(3B)(CIN)
CIN acquires
Brandon Dixon(1B)(LAD)
José Peraza(SS)(LAD)
Scott Schebler(RF)(LAD)
LAD acquires
Micah Johnson(2B)(CWS)
Frankie Montas(RHP)(CWS)
Trayce Thompson(OF)(CWS)

選手名の後の2つ目の括弧内は旧所属

 合計7選手の絡む三角トレードでFAまで残り2年のFraziarを獲得。長打力は申し分無かったのですが、肝心のチーム成績が振るわず翌々年夏に転売されます。
 チップとなったのはこの年MLBデビューした3人の若手で、このうちMontasは再度トレードで移籍したOAKで花開き、Thompsonは渡り歩いた末にLADに帰還して去年キャリアハイの成績を残しました。


2016年 AL中地区4位(78-84)

2016年5月12日
CWS acquires
Anthony Ranaudo(RHP)
TEX acquires
Matt Ball(RHP)

 TEXから当時26歳、MLB通算13試合登板の右腕を獲得するも、7試合でERA 8.46と振るわず11月にリリース。以降今日に至るまでプロでの登板はありません。
 こちらが放出したBallもMLBに上がることなく現役を引退したようです。


2016年5月17日
CWS acquires
Jason Bourgeois(LF)
ARI acquires
・cash considerations

2016年6月1日
CWS acquires
Brett Heyes(C)
ARI acquires
・cash considerations

 お次はD-Backsとの金銭トレード×2。
 CWSでMLBデビューを飾り11年にはHOUでシーズン30盗塁も記録したBourgeoisと、控え捕手のHeyesを獲得。しかし両者ともCWSで再びMLBの試合に出ることは叶いませんでした。


Fernando Tatis Jr.放出

2016年6月4日
CWS acquires
James Shields(RHP)
SD acquires
Erik Johnson(RHP)
Fernando Tatis Jr.(SS)

 SDにいた2年で44試合に登板しERA 4.00を記録したShieldsと引き換えに、Johnsonとプロでの出場歴が無かったTatisを放出。
 移籍後のShields, Johnson両投手はパッとしませんでしたが、今振り返ればこのトレードの目玉はなんと言ってもTatisでしょう。今更成績には触れるまでもありませんが、SD移籍後メキメキと成長し、今やリーグを代表するスーパースターとなりました。CWSとしては口惜しいことです。


2016年7月2日
CWS acquires
Alfredo González(C)
HOU acquires
・cash considerations

 Gonzálezは18年に3試合だけMLBでプレーしましたが定着はならず、19年を最後にマイナーでも出場していません。


2016年7月20日
CWS acquires
・cash considerations
TEX acquires
Scott Carroll(RHP)

 

 当時31歳のCarrollはその後MLBに昇格することなく現役を引退しました。


2016年7月31日
CWS acquires
Charlie Tilson(CF)
STL acquires
Zach Duke(LHP)

 前半戦53試合を投げてERA 2.76と好投していたDukeを放出。しかし獲得したプロスペクトのTilsonは活躍できず19年を最後にマイナーでも出場していません。


2016年8月26日
CWS acquires
Colton Turner(LHP)
TOR acquires
Dioner Navarro(C)

 前年にTORからFAとなったところを契約したNavarroをTORに放出。その後のNavarroは打撃不振から抜け出せず翌年以降MLBでは出場していません。対するTurnerもAAA止まりの選手でした。


2016-17 オフ

Chris Sale放出

2016年12月6日
CWS acquires
Yoan Moncada(3B)
Michael Kopech(RHP)
Luis Alexander Basabe(OF)
Victor Diaz(RHP)
BOS acquires
Chris Sale(LHP)

 地区4位でシーズンを終えたCWSは本格的に再建に舵を切ります
 まずは5年連続でASに選出されていたエースのSaleを3年の保有期間を残して放出、ここ数年こそ怪我に苦しんでいますが18年にはBOSの世界一に貢献しました。
 一方、対価として獲得した4人の選手はDiazがマイナー止まり、Basabeは放出されたものの、Moncadaが正三塁手Kopechが先発ローテーションで投げられるまで成長しなおも発展途上であることを考えれば、双方それなりに得をしています。


Adam Eaton放出

2016年12月7日
CWS acquires
Lucas Giolito(RHP)
Reynaldo López(RHP)
Dane Dunning(RHP)
WSH acquires
Adam Eaton(RF)

 エース放出の翌日に正右翼手を売る清々しい程の再建ムーブ。
 Eatonは17, 18年と怪我で満足に出場できなかったものの19年には復活し、WSHの下剋上世界一に貢献しました。
 対する3人も、Giolitoは調子の波こそあれどローテーションを守っていますし、Lópezは先発ではイマイチでしたが中継ぎで存在感をみせました(今年は抑えを務める見込み)。Dunningも後のLance Lynn獲得トレードのメインピースとなったので、期待値には及ばないまでもCWSの方が得をした印象です。


2017年3月28日
CWS acquires
・cash considerations
TB
Peter Bourjos(RF)

 1月にFAとして契約したBourjosを金銭トレードでTBに放出。CWSでは一度もMLBの試合に出ることはありませんでした。


2017年 AL中地区4位(67-95)

2017年5月26日
CWS
acquires
・future considerations
WSH acquires
Ryan Raburn(LF)

 詳細不明のトレードです。
 2004-12年にDETでプレーしたRaburnも1月の契約締結以降一度もMLBの試合に出ることなく放出されました。


José Quintana放出

2017年7月13日
CWS acquires
Dylan Cease(RHP)
Eloy Jiménez(LF)
Matt Rose(1B)
Bryant Flete(2B)
CHC acquires
José Quintana(LHP)

 前年12月に引き続き、TDLでも大型トレードで実績のある先発投手を放出しました。
 RoseとFleteの2人はMLBに上がれずじまいでしたが、CeaseとJiménezは今のCWSにとって投打のコアプレイヤーです。
 肝心のQuintanaはというと、16年まで4年連続でIP 200とERA 3点台前半をクリアしていたのが、CHCに在籍した約4年でIP 439.2 / ERA 4.24と悪化してしまったので、これはCWSの勝ちトレードと言えるでしょう。


Todd Fraziar放出

2017年7月18日
CWS acquires
Tyler Clippard(RHP)
Blake Rutherford(OF)
Ian Clarkin(LHP)
Tito Polo(OF)
NYY acquires
Todd Fraziar(3B)
David Robertson(RHP)
Tommy Kahnle(RHP)

 17年7月は立て続けに主力を放出しています。
 獲得したのはMLBでの経験も多い中継ぎのClipperdとマイナーリーガー3人でしたが、3人ともMLBに昇格することはなく、3人中最も評価の高かったRutherfordすらAAAが精々といったところでした。
 対して差し出したのは前年にOPS .767ながら40HRを打ったFrazierと2人の中継ぎ。彼らは全員(少なくともNYYでは)成績を大きく落とすことは無かったので、これは大負けトレードと言わざるを得ません。


2017年7月24日
CWS acquires
Jean Machi(RHP)
Mark Lowe(RHP)
SEA acquires
・cash considerations

 SEAから金銭トレードで投手2名を獲得。なお、2人ともCWSでMLBの試合に出場することはありませんでした。


2017年7月25日
CWS acquires
Ryan Cordell(RF)
MIL acquires
Anthony Swarzak(RHP)

 この年ここまでIP 48.1でERA 2.23と好投していた中継ぎのSwarzakと引き換えにMLBデビュー前のCordellを獲得。
 Swarzakの方はMILでも貢献しましたがCordellがMLBに定着することはありませんでした。


2017年7月27日
CWS acquires
Casey Gillaspie(1B)
TB acquires
Dan Jennings(LHP)

 解体はまだ続きます。
 CWSでの2年半でIP 161.1 / ERA 3.12を記録した中継ぎ左腕をTBへトレード。しかしGillaspieはMLBに昇格できませんでした。


2017年7月30日
CWS acquires
A.J. Puckett(RHP)
Andre Davis(LHP)
KC acquires
Melky Cabrera(LF)
$2.6M

 この月5件目のトレードで、レギュラー外野手だったCabreraを年俸のほぼ全額を負担する形で放出。にも関わらず対価の投手プロスペクト2人は共にMLBに昇格できず、厳しい結果に終わりました。


2017年8月9日
CWS acquires
Steve Johnson(RHP)
BAL acquires
・cash considerations

 BALから4Aクラスの中継ぎ投手を獲得。しかしMLB再昇格は成らず、そのまま引退しました。


2017年8月11日
CWS acquires
Ryan Burr(RHP)
ARI acquires
・international bonus pool

 ARIから中継ぎ投手のBurrを獲得。Burrは度重なる怪我によりMLBでフルシーズンを過ごしたことはありませんが、21年にはIP 36.2 / ERA 2.45という成績を残しました。今年の再起に期待したいです。


2017年8月14日
CWS acquires
・future considerations
HOU acquires
Tyler Clippard(RHP)

 先のFraziarを放出したトレードで獲得したClippardをHOUへ放出。なお対価の詳細は不明です。


2017年9月1日
CWS acquires
Ti'Quan Forbes(SS)
TEX acquires
Miguel Gonzalez(RHP)

 ローテーションの一角を担っていたGonzalezをチップにプロスペクトを獲得しましたが、AAAでも苦戦したため後にリリースされました。


2017-18 オフ

2017年11月16日
CWS acquires
Thyago Vieira
SEA acquires
・$500,000 in international bonus money

 VieiraはCWSで活躍できず後に来日。巨人に所属した21年にNPB歴代最高球速となる166km/hを記録しました。


2018年1月4日
CWS acquires
Joakim Soria(RHP)(KC)
Luis Avilán(LHP)(LAD)
・$3M
KC acquires
Trevor Oaks(RHP)(LAD)
Erick Mejia(CF)(LAD)
LAD acquires
Scott Alexander(LHP)(KC)
Jake Peter(2B)(CWS)

選手名の後の2つ目の括弧内は旧所属

 新年早々三角トレードがまとまります。
 最終的にAAA止まりとなるPeter一人で、ジャーニーマンとして知られるSoriaと左腕のAvilán、それに年俸を一部賄えるキャッシュを獲得。両中継ぎはこの年合計で98試合を投げCWSとしては格安で中継ぎの確保に成功した形です。しかし他の4人のうちMLBに定着したのはAlexanderのみで、特にKCにとっては残念な結果に。

 

2018年1月10日
CWS acquires
Diego Goris(3B)
SD acquires
・cash considerations

2018年3月23日
CWS acquires
José Rondón(2B)
SD acquires
・cash considerations

 SDとの金銭トレードが2件成立。
 両人とも目立った活躍はなく球団を渡り歩きました。Gorisは米独立リーグで現役続行、Rondónは21年終了後に引退したようです。


2018年3月28日
CWS acquires
・cash considerations
PHI acquires
Dean Anna(2B)

2018年3月28日
CWS acquires
Ricardo Pinto(RHP)
PHI acquires
・international bonus pool

 2ヶ月程前にFAとして契約したAnnaを金銭で放出、同日にPintoを獲得しました。何がしたかったのか読めませんが、2人ともこれ以降MLBの試合に出場することはなかったです。


おわりに

 前編は以上になります。
 あくまでも現在の視点から振り返りたいので総括は後編の最後にしようと思いますが、SaleやEaton、Quintanaの件のようなこれぞMLBといったトレードもある一方、ここでしか名前を聞かない選手も多く見受けられ、正に諸行無常といった感がありますね。

 後編は23年シーズンの開幕までに書き切るつもりです。
 それでは、ここまでお読み頂いてありがとうございました。


参考

球団公式Twitter(サムネイル引用元)


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