宗家の三姉妹

「一人は金と、一人は権力と、一人は国家と結婚した」
冒頭のナレーションから始まる宗家の三姉妹と言う映画。
中国の大財閥であり牧師でもあるチャーリー宗の娘達、宋慶齢、宋靄齢、宗美齢の三姉妹の大河ドラマである。
中国を動かし、又、世界に影響を与え続ける客家人の家系の歴史でもある。
進歩的な考えを持つチャーリー宗は、三姉妹をアメリカ留学させる。
長女靄齢は財閥の孔祥熙、次女慶齢は中国革命の父・孫文、そして三女美齢は後の中華民国総統・蔣介石と結婚する。
辛亥革命、満州事変、西安事件、日中戦争、国共内戦と、時代の大きな転換期を経て、三姉妹は、それぞれの人生を選び、二度と集う事は無かった。
久しぶり見た長い映画、なかなか感慨深いものがある。
私は、個人的にマギー・チャンが好きなのだが、次女の宗慶齢を巧く演じ切っている。
戦争、国難などを経て、生き抜く為には、血の繋がりさえも断絶せざるを得ない運命に翻弄される。
今の中国という国が、どのようにして建国され、又、分断されたかという歴史の重みを知る。
たとえ、元は家族であろうと、それぞれの伴侶を選び、自分の人生を生きること、それこそが大切だと感じる。





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