『月下美人』

死ぬことも
生まれることも
月下美人が咲くように
誰も知らない一晩の出来事

ほんの少し欠けた月が出ている夜に
母に抱かれて眠ろうか
私はそれを幸せだと思う
私は自分を幸せだと思う

嵐の音は私の心臓を突き動かした
あの木の香りは私の苦しみを掻き消した
ひらひら舞うロマンチックな言の葉を
きらきらにして並べることが
私の生きてきた道 そのものだったな

私はたくさんの人が好きだった
たくさんの人が私を好きだった

生きていて良かったと
死んでも良いわはよく似ていて

瞬間瞬間
ときめく 瞬間を
胸いっぱいに集めてきたんだから
私は美しく 咲く花だ

ありがとう
私はあなたが大好きよ

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