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【セルフインタビュー】謎解きゲーム「PARALLEL BOX」の箱に詰まった思いとは?(第3回)

2019年7月にスタートした箱なぞ型リアル謎解きゲーム「PARALLEL BOX」シリーズ。新作『TRAVELERS』が来月3月21日に福岡でスタートします。開催を記念し、過去4作の想いと新作について「インタビュー」形式でお伝えします。

前回の記事はこちら
「亜労豆探偵事務所の憂鬱な事件簿」について

【第3回】
イーハトーブナイトメアについて

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――早いもので第3回ですね。

ホリ:そうですね。このトークも大分飽きられてきている可能性があるので、そろそろ美少女とか美男子とかのアイコンに変えた方がいいですかね?

――うーん…なかなかすぐに手配するのは難しいのでこのままいかせてください。

ホリ:はーい。

さて、第3回となる今回は「イーハトーブナイトメア」となります。こちらの作品は前回の「亜労豆探偵事務所の憂鬱な事件簿」と同じ時期にリリースしたということで。

ホリ:そうですね。前回お話しした、亜労豆探偵事務所の憂鬱な事件簿との生き残りコンテンツの1つになります。ストーリーなどはこちらをご覧ください。

皆様もご存じだと思われる宮沢賢治さんが愛した理想郷「イーハトーブ」をモチーフにした謎解きゲームです。

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―そもそも宮沢賢治はお好きだったのですか?

ホリ:はい。好きでした。特に、よだかの星とグスコーブドリの伝記が大好きで。小学校の時に、良く図書館で読んだりしていました。映画も見ましたし何かと心に残っている印象です。

―なるほど。今回はどれかの作品になぞらえて物語を進行していくと。

ホリ:残念ながら、今回はそういうわけではないんです。あくまで、世界観だけをお借りしてます。とっつきやすさを重視した結果、細かく物語に入っていくよりかは、まずは全体像を提示してからフォーカスアップしても遅くはないかなと。宮沢賢治ファンの皆様には大変申し訳ないのですが、今後やっていく予定はあるので楽しみにしていただけると助かります。。

――さて、この作品を作るきっかけとかがあればぜひ教えてください。

ホリ:そうですね。前回紹介した亜労豆探偵事務所の憂鬱な事件簿があまりにもドロドロしている作品だったので、イーハトーブは、ワイワイしようかと。探偵事務所がストイックなら、こちらはパーティーゲームのような感覚で作っています。

―パーティーゲームですか?いまいちピンときませんが…。

ホリ:探偵事務所の謎は1問1問が重く作られているので、正直なところ難しい局面が沢山出てきます。逆に、イーハトーブはいわゆる小謎(※4)を比較的ライト目から段階的に難しくしているものを内包しているので、自分のレベルに応じてどんどん解いていこう!というコンセプトのもと作られています。

―なるほど!全員でワイワイするということですね!ちなみに、「レベルに応じて」というのはどういうことでしょうか?

ホリ:ARROWSに参加される方の大半は謎解きやパズルをするのが得意なプレイヤーの皆様なのですが、なかなか経験量の差もあり難しいところがあります。小謎でこの難しさ!?なんてレベリングされたナゾもあるので、なめてかかると痛い目にあいます。

―それは気合を入れていかないとまずいですね。

ホリ:ですね。出題される問題数だけで約20問。最初だけで6問あるのできちんと役割分担していかないと攻略は難しいでしょう。

―20問!それは多すぎやしませんか?

ホリ:いや、そこまで多くはないでしょう。ARROWSの全公演に共通することなのですが、小謎・中謎は比較的物量が多いです。その理由としては、1人1問必ず謎に触れていただきたいからという想いからです。
せっかく安くないお金を払って遊びに来たのに、謎にも触れられず解けずに帰るなんて言語道断。作業染みたものは多くなってしまうのですが、せめて色々と考えて楽しんでもらいたい。僕自身、1問も謎に触れないままゲームが終了してしまった体験をしたことががあるので、哀しい思いをせずに帰っていただきたい。そのため30分公演にしては他の団体に比べて多く作っています。この当時は、まだ紙からの脱出が図れずに大変なことになっています…。

―ご自身の体験談を踏まえての判断ということですね。ちなみに、探偵事務所のようにストーリー的にここに注目してほしい!というポイントはありますか?

ホリ:そうですね...イーハトーブナイトメアは「ナイトメア」というように、悪夢のような出来事を全員の知力で止める物語です。実は、2012年に「イーハトーブクロニクル」という作品を創っています。(実は東京でも謎フェス2014 in 東京カルチャーカルチャーで公演済み)位置づけとしてはそれの外伝的扱いとなっています。もし覚えている方がいれば、それも思い出していただけると何かつながりが見えてくるかもしれません。

本作品だけに限ったことで言うならば、「正しい」とは何か?を突き詰めたストーリーになっています。

―「生きるとは何か」に続いては、「正しいとは何か」。また哲学的な話になってきましたね。

ホリ:正直なところ、参加した方のとらえ方によっては、気持ち悪い物語になる可能性があります。
人にはそれぞれ視点があり、考えがあり、正義がある。もし、この世に絶対的悪があるとすれば、それは「やっちゃいけなこと(法律や刑法、校則・社則などで守られているもの)」でしょう。じゃあ、「正しい」とはだれが決めるのか。この公演が終わった後、エンディングを読んだあなたは絶対に考えるはずです。そして、その視点を逆にとらえることができたならばあなたはきっと心優しくなれるはずです。その物語には多くのキャラクターが存在します。彼らだったらどう考えるのか。虚構の物語だからこそ織りなす多様性を楽しんで頂ければ幸いです。

―ありがとうございます。他にも特徴はあったりしますか?

ホリ:そうですね…箱が70個近く出てきます!

―70個ですか!?

ホリ:はい!ちなみに鍵がかかっていないのも含めてなので、実際に開けるものはそれよりも多分少ないかと。しかしながら、群を抜いて箱や鍵の量は多いですので、情報共有・役割分担そして「物理的な整理整頓」が必要になってきます。

―なるほど、何が出てくるかは実際に参加してみてのお楽しみですね。

ホリ:そうですね!ぜひ、クリアを目指していただきたいと思います。また、全国ツアーの公演では唯一となる「全国タイムランキング」がありますので、ぜひ我こそは!という方はそちらにもチャレンジいただければと思います。

―ありがとうございました。続いてはCageについてお聞かせ…

第4回
「Cage」について

(※4)小謎・・・謎解きゲームで一番最初に出題される謎群。



お知らせ

<PARALLEL BOX Series 全国ツアー2020>

2月11日(火・祝) 東京渋谷公演(Cage)
2月15日(土)   仙台公演(BOOM! in the BOX)
2月22日(土)   横浜公演(イーハトーブナイトメア・Cage)
3月  1日(日)   札幌公演(イーハトーブナイトメア・Cage)
3月21日(土)   福岡公演(Cage・TRAVELERS)

※各公演の詳細については各ページのリンクをご覧ください。

<ARROWS公式ホームページ>


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