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チャレンジマッチをお引き受けした経緯。

椎葉誠

先ほど、Vリーグ機構から正式なリリースがありました。
開催が一時中止となった2020-21シーズンの昇格戦、チャレンジマッチの開催地としてお引き受けをしました。

私どもは受け皿になるべく動いただけで、開催に関する調整には一切関わっておりません。あくまで中立地として、両チームの調整が可能になった場合に受け皿が必要という当たり前の事を動いただけです。ですが私のわかる範囲のことを、開催地としての範囲でご説明をしたいと思います。

4月1日のプレスリリースを見て動き出す

4月1日。皆さんと同じようにリーグのプレスリリースにより、チャレンジマッチの中止を知りました。
その日の私の動きは当日のツイートを転載します。

私たちVリーグ所属チームの仲間として協力できるまず最初の行動はまず場所の確保です。あくまで”私たちにできること”はです。
体育館それもチャレンジマッチに相応しい規模の体育館を確保することは、容易ではありません。あの時点で大分三好さんの状況がどうなるのか、予測不可能な状況、感染が広がっていないことを祈るしか無い状況なわけですから、開催日程がいつになるのか?は不透明です。

しかし目途が経ってからの場所の確保では一歩遅れる可能性があります。
黒鷲旗の日程はわかっているので、この日程をはずした4月(早ければ可能性としてはあった)・5月の空き日程を確認した訳です。
ここまでがすでに公開している事実です。

抑えた日程は最終的に8日間

一部報道で抑えた日程は1日間との報道がありました。
これは正式な取材を受けた訳ではありませんが、確かにこの時点では1日でした。
理由はキャンセル料の問題です。4月・5月という事は大会ができない場合、100%のキャンセル料が発生します。このキャンセル料はヴィアティン三重が覚悟して確保に動きました。
なんの依頼も無く、勝手に動いた訳ですから当然ですし、フロントからも確認はありましたが、私の判断でとにかく確保しました。
(のちに機構からはキャンセル料の打診もいただきましたが、丁重にお断りしました。)

私の経験からすると前日準備も必要で最低でも3日間連続での確保が必要になります。これは他の競技も同じような準備が必要になると思います。
そこで私は3日間の真ん中1日を予約しました。
これであれば前後を大規模イベントで抑えられる可能性は極めて低くなります。

支出を最低限に考えるのはチームの運営を任される立場として当然の判断でした。
一部、この1日という日程についてただのパフォーマンスとの見方をされておりますが、上述の通りの考えです。

そして、Vリーグ機構とのやり取りは当日からスタートしています。
(しかしながら当然この時点でいつ頃開催できるのか?などの見通しは立つ訳がありません)
その後の打ち合わせにより、別日程の体育館確保について可能かの打診をVリーグより受け、別日程の確保に動きました。3日間の日程になります。
その日程も奇跡的に抑える事ができました。(予約していた団体が変更を理解してくれた)

しかし残念ながら、その日程も開催が厳しくなったことがわかりました。
その経緯と理由については、聞いてませんし、聞こうともしていません。
私たちは開催となった時の為に動いていたわけですので、第三者チームが詮索する事ではないからです。

三重での現時点で確保日程での開催は難しい。と判断したのは4月14日です。
この1時間後には以下のツイートをしています。

チャレンジマッチ開催用にサオリーナを確保しておりましたので、体育館は使える訳です。
そしてかなりの大規模アリーナですので、2階席のみで充分な個人空間を設定できます。であればファンの皆様に試合をおみせできるではないか!!と思ったわけです。
突貫企画にはなりますが、それでもお客様の前で試合をお見せできる!というのは私たちにとって非常に価値のある事でした。
ここまで考えて確保していたのであれば、自分でも賢いなぁ。と思うのですが事実はそこまで切れ者ではありません(笑)

Vリーグからの電話が入る

この発表をしたあと、夜にVリーグから電話が入りました。
「5月4日~5日で開催が出来るかもしれません。開催に協力いただけないでしょうか?」という事でした。
夜でしたので即答は控えたい旨をお伝えし、再度体育館の確保に動き始めました。しかしすでに私たちの活動エリアの体育館は全て埋まっており、諦めかけていました。

「伊勢のサンアリーナが空いてます!!」と電話が入ったのは当日の深夜でした。ウェブで見る限りは。との事だったので、翌日電話で確実に確認するようにお願いしました。

翌朝、電話で確認した所、確かに空いているとの連絡がありました。
正直に言うと迷いました。
三重県は縦長の県です。私たちは中部~北部を活動エリアとしており、その体育館であれば運営した経験がありますので慣れています。
今回、確保できる体育館は南部の伊勢。
私たちが運営したことの無い体育館です。スタッフも宿泊しないと準備ができない程の距離感です。

これはリスクが大きい。

これが正直な気持ちでした。
イベントを決定しており、この準備と同時にチャレンジマッチの運営、これは厳しい。
念の為、Vリーグに確認し他の候補地の状況はどうですか?と聞きました。
どこに声をかけているのかなどは、私にはわかりませんが、他にも動いてくれているチームがあったと思っています。
しかし、そうも都合よく空いている訳も無く、「現時点では確定しているところはない」旨を確認しました。
ここでウチが逃げたら開催できない可能性もある。そう思いました。

天命としか思えない

私たちはいつも1年先の体育館確保で悩みます。
他の競技もたくさんありますので、なかなか希望通りに取ることは難しいのです。
その体育館が奇跡的に3大会分の日程が空いている。

これはもう天命としか思えない。

そこで三重県バレーボール協会の理事長・副理事長、ヴィアティン三重のアカデミー・セカンドチーム・女子チーム・フロントにお願いをしました。
当事者両チームのみならず、全てのVリーグファンの為に引き受けたい!と。
全員が「やろう!!」とゴールデンウィークの返上を決意し、前向きに協力してくれました。
これなら、お受けできる。
そう確信をし、翌日の昼前にVリーグに連絡をしました。

ここまでが経緯です

ここまでが、”あの日”から私たちの動きです。
ご存じの方もいらっしゃるでしょうが、私たちのチームはリーグ中に罹患しました。ホームゲームの直前でした。クラブは大混乱になり、何回お詫びと説明に伺ったかわかりません。厳しいご意見も、温かい応援も両方いただきました。
だからこそ、大分三好さんの苦しい状況を痛いほど理解できます。
また、選手を万全の状況(自宅待機の為)で送り出せない気持ちもよくわかります。後遺症も出るウイルスですし、未だに安心できる状況では無いと思います。そんな中、大一番のチャレンジマッチに臨まれる決定をなさったこと自体に心から敬意を表します。

そしてヴォレアスさんも昨年の中止から、二年連続での権利を勝ち取られ、その努力たるや並々ならぬご努力と思います。
ようやく掴み取ったチャレンジマッチ。その想いは余人にはわからないと思います。本当に苦しい道のりでしたでしょう。

両チームと関係者・ファンの皆様の色々な想いを背負った試合をお受けするプレッシャーは大きいですが、限られた時間で、両チームの皆様が試合に集中できるようホスト県として努力致します。

最後にお伝えしたいこと

長い文章をここまでお読みいただきありがとうございます。
最後にもう少しだけお付き合いください。

まずお伝えしたいのは、私たち以外にもバレーボール関係者がたくさん動いているという事です。
この間、バレーボール関係者以外の方々からも多くのご意見を拝見してきました。こうした動きが開催に影響した可能性もありますが、私個人としては所属するリーグがイメージで批判され、リーグ自体が軽く見られたり、安易に他種目と比較されている姿に心を痛めてきました。
確かに公式の動きや経緯の説明が無いなど、ご批判されてもやむを得ない部分もあったと思います。
それはご指摘あるべきですし、トップリーグを運営する機構としての説明責任にあたる部分です。
ですがその一事を以て全てを否定するようなお声には残念でした。
Vリーグの皆さんも水面下で必死に動いていました。ですが、いつならできる。と確定するには非常に多くの確認事項が必要になったはずです。人の命と、健康に関わる問題だからです。

リーグ自体が全否定される。そんな声を目にするに、何とか協力したいという思いが強くなりました。
私たち三重のバレーボール関係者は今回、両チームの為のみならず、Vリーグの為に、全てのVリーグファンの為にお受けしました。
結果この日程に場所は取れなくても他にも動いてくれたVチームがウチ以外にも確実に存在します。

今こそVチームの矜持を見せる時!と考えたからだと思います。
私たちはS1ライセンスも持っていないチームですが、誇りは持っています。

開催が決まったからと言って、これまでの不透明さが許されるわけでは無い事もわかっています。改善するべき所は改善しましょう。
そうやって全てのチームで、愛されるVリーグを作っていくべきです。
まだ無事に開催できたわけではありませんし、両チームも万全の体制ではありません。それでも開催に向けて歩を進めることができること。
そして、加盟チームとしてお役に立てることを嬉しく思います。

最後になりますが、今回このチャレンジマッチ開催に向けて協力をいただき、今も現地下見など走ってくれている三重県バレーボール教会の関係者の皆様、審判団の皆様に心より感謝致します。
試合運営は一人ではできません。私の力などたかが知れています。
バレーボールを愛するみんなのお陰でヴィアティン三重も存在します。
本当にありがとうございます。

そして願わくば今回の件でVリーグを批判的な目で見てしまうようにさせてしまったファンの皆様。至らぬ点があったこと本当に申し訳ありません。しかし、Vリーグも捨てたもんじゃないと、再び愛していただける事を切に願います。

最後の最後に。大分三好ヴァイセアドラーの選手・スタッフの皆様。
あなた方に何の罪があろうか。
胸を張って三重にお越しください。不便な立地ではありますが、心よりお待ちしております。
両チームの選手・スタッフの皆様に伊勢神宮 天照大神の御加護があらん事を。

椎葉誠
株式会社アローズ/代表取締役/石を投げれば当たるくらい、ありふれた営業マンという仕事で独立して会社を7年やってます。 会社HP http://arrows-ltd.com/ https://number.bunshun.jp/articles/-/844263