馬7騎手3は地方競馬でも当てはまるのか【2024/02/14 大井11R 雲取賞】

よく、競馬は、

馬7騎手3

と言われる。

競馬を約四半世紀見てきて、
これはだいたい当たっていると思う。

ただ、こと地方競馬に限って言うと、
騎手の割合は少しだけ高いと思う。

その理由は、
地方の馬はズブいから、
動かせる騎手じゃないと…
ということではない。

かつてはそうだった。

今は違う。

地方の馬のレベルが上がってて、
ズブい馬の割合は、
減ってきていると思う。

いや、馬がズブいから、
騎手の役割が高い、
という観点がそもそも違う。

ズブくない馬。
すなわち、
反応がいい馬こそ、
騎手の腕が試される。
瞬時の判断や、
馬の気持ちを汲んだ騎乗技術が必要だ。

ズブい馬を動かせる、
というのは、腕力視点。

地方競馬の騎手は、
腕力がある、という、
昔ながらのステレオタイプは、
今は違ってきている。

腕力視点ではなく、
地方競馬の方が、
競馬で果たす騎手の役割が大きい、
という理由は、
馬場読み
にある。

地方競馬の競馬場は、
実に個性的だ。

まず、中央競馬と比べて、
競馬場が狭いから、
コーナーがキツめ。

コーナーのキツさをカバーするため、
スパイラルカーブを入れたり、
スタート位置が工夫されたりしている。

工夫のひとつに、
砂の厚さ
がある。

インコースに馬が集中しないよう、
内側の砂が厚い、という競馬場は多い。

そして、馬場整備技術。

この点は、
中央競馬にはかなわない。

中央競馬を見ていると、
ダートの内外のアンバランスは、
そう感じられない。

地方は、極端に言えば、
日替わりだ。

内側が伸びる日もあれば、
外側が伸びる日もある。

内外の馬場の見極めは難しい。
騎手がレースで乗って初めて、
わかるようなもの。
外から見ている我々は、
なんとなくで判断せざるを得ない。

まあ、こういった馬場読みのような、
不確定要素の大きさが、
地方競馬の難しさであり、
面白さでもある。

話を戻そう。

地方競馬で騎手要素が大きい、
というのは、
馬場読みの要素が大きいから、だ。

馬場を読んで乗れる騎手かどうか、
が予想のファクターとして重要なのである。

だから、交流重賞における
中央の騎手騎乗は、割引要素だ。

普段から乗っていないから、だ。

馬の力が抜けていることが多いから、
中央の騎手が勝つことは多々ある。

だが、2歳戦や、
3歳クラシック前の交流重賞は、
地方と中央で馬の力の差は小さい。

だから、相対的に騎手要素が大きくなり、
普段地方で乗っていない中央騎手の騎乗は、
不安要素になってくる。

雲取賞。

ついこの前までオープン特別だったのに、
今年から交流重賞。
なんかしっくりこない。

それはさておき、
このレースで騎乗する中央の騎手は、
ブルーサン・和田竜二
アマンテビアンコ・ルメール
イーグルノワール・松山弘平

の三人。

この三人、
雲取賞の前までに、
当日の大井での騎乗はない。

つまりは、
ぶっつけ本番
ということだ。

大丈夫だろうか。

大丈夫じゃないと思う。

百歩譲って、このレースが、
割と走りやすい走路の川崎なら、
まだ不安要素は少なくなる。

ところが今の大井は、
昨秋に砂の入れ替えをして、
白砂を入れてから、
とにかく馬場が重たい。

この傾向は、
同じ白砂を入れた、
園田や船橋も同じ。

馬の白砂実績も、
予想をする上での、
重要な要素だろう。

雲取賞の本命は、
ローリエフレイバー

デビューから大井だけを走って、
4-0-1-0
前走は牝馬限定戦ながら、
重賞勝ち。

先行脚質で、内枠。
血統からも距離延長は問題ないだろう。

鞍上は新進気鋭の若手・野畑凌。
この日雲取賞までに6レース乗る。
馬場読みは万全だ。

ローリエフレイバーから、
白砂経験のある中央馬・イーグルノワール
同じく白砂経験があり、
前走交流重賞で力を示した、
佐賀のウルトラノホシ
前走大井で圧勝のピコニに流す。

このレース、残念なのは、
ハイセイコー記念を圧勝した、
ダテノショウグンが出てこなかったこと。

どうやら怪我をしてしまったらしい。

残念だが、
早く良くなることを祈るのみ。

やっぱり競馬は、
いつの時代も、
無事是名馬。

ケガなく走れることが、
何よりも尊い。

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