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自己流アイドルライブ撮影の話④~メンタルコントロール~

 前回「良いと思われる写真を撮るためには試行錯誤を続けることが必要」という内容で書いた記事の続きです。

 今回は、試行錯誤を続ける上でどうモチベーションを維持するか、また、完璧主義や比較対象との競争など、自分の中の負の部分とどう向き合うか、というメンタルコントロールについて書いていきます。

モチベーションの維持について

 モチベーションを維持するためには、まず明確な目的を持つことが大切です。
 前回の記事で書いたこれらが候補として有力かもしれません。

1.推しやかわいいアイドルの写真を撮りたいから
2.アイドルのライブ撮影が楽しいから
3.SNSでたくさんの反応(いいねやリポスト)を得たいから
4.SNSのコミュニティで共有したいから
5.副業にしたい(実績を作りたい)から
6.推しが世間に見つかるきっかけとなる写真を撮りたいから
7.撮影を通じて推しから特別な存在と認識されたいから
8.撮影したアイドルの親族に見て欲しいから

 私自身はライブ撮影を始めた頃は1,2の他に3,6をかなり意識していましたが、現在は1,2,8が理由として大きいです。8は地方に住む親御さんが、東京でがんばっている娘の姿をカメコの写真で見て喜んでいただけるケースがあって、「この間のライブで撮ってもらった写真をお母さんに送った」といった話をアイドルから聞くとそれだけで「撮影続けててよかった」「もっと良い写真が撮れるようにがんばろう」と思えます。
 たまたまそういうアイドルに何人か出会えたからか、それが自分の中では撮影理由として存在します。

 そして、目的に近付く手応えを感じるバロメーターとしてSNSでの「いいね」や推しからのコメントで直接評価される、または自分のイメージ通りに撮れてスキルアップを体感することで自己評価が上がる場面があると思います。これらがモチベーションを維持もしくは上げる源泉となります。

 ただし、3,6,7,8が主な場合は注意が必要です。
 1,2,4,5が自分を軸とした動機(ライブ撮影そのものを楽しみたい、自己表現したい、スキルアップしたい)であることに対して、3,6,7,8は他者を軸とした動機(SNSでの評価、推しへの貢献、家族からの感謝など、外的な評価や承認を求める)であるためです。

 自分軸に偏れば、独りよがりになり、周りの意見を聞き入れられず、成長の機会を逃してしまう可能性があります。一方、他人軸に偏れば、他人の評価に一喜一憂し、自己肯定感が下がった結果病んでしまい、撮影自体を放棄してしまうかもしれません。

 ライブ撮影に限りませんが、自分の表現したいものを追求する「自分軸」と、周りの意見を参考にしながらより良い作品を目指す「他人軸」の両方を意識することが大切ではないかと思っています。

 例えば、SNSのいいね数に一喜一憂するのではなく、「自分の撮りたいイメージに近づけるために、どのような構図や露出にすれば良いか」という視点を持つよう心掛ける。また、周りのカメコやヲタクからのフィードバックを参考にしながら、自分の撮影技術を向上させていくことも大切です。

「完璧主義」と「比較対象との競争」

 さて、「ライブ写真を撮る」「ライブ写真をSNSにアップする」というサイクルを回しながら試行錯誤するにあたって、障壁にぶつかることがあります。自分の場合は大きく2つあって「完璧主義」と「比較対象との競争」です。

 「完璧主義」は一見すると高い目標に向かって努力する素晴らしいことのように聞こえますが、一方で自己肯定感の低下に繋がる可能性がある厄介な火種でもあります。私は頭では理解していてもこれに悩まされます。

完璧主義が自己肯定感を低下させる理由

  • 常に高い基準を設定してしまう: 完璧主義者は、常に高い基準を設定し、それを達成できなければ自分を責めてしまう。

  • 失敗を許容できない: 少しでもミスをすると、全否定してしまい、自己肯定感が大きく下がってしまう。

  • 他者との比較: 完璧な状態にあるように見せかけるために、他者と比較し、常に優位に立とうとする。しかし、完璧な人間は存在しないため、この状態は長く続きません。

  • 柔軟性の欠如: 完璧な計画を立て、それに従おうとしますが、状況の変化に対応できず、ストレスを感じやすくなる。

 完璧主義を克服し、自己肯定感を高めるためには、以下のことが大切だと考えます。

  • 完璧主義であることを自覚する: まずは、自分が大なり小なり完璧主義であることを自覚する。

  • 小さな成功を積み重ねる: 完璧な結果を求めるのではなく、小さな成功を積み重ね、達成感を味わうようにする。

  • 失敗を恐れずに挑戦する: 失敗は成長の機会と捉え、失敗を恐れずに、新しいことに挑戦してみる。

  • 自分自身を大切にする: 完璧な人間はいないということを受け入れ、自分自身のメンタルを保護する。

  • 周りの人に頼る: 一人で抱え込まず、周りの人に頼る。

 完璧主義は厄介ですが、自分軸から発生しやすいため、経験上気付くのが早く改善に取り組みやすいと思います。

 次に比較対象との競争が自己肯定感を低下させる理由ですが、そもそも、なぜ他者と比較してしまうのでしょうか。

  • 自己肯定感の低さ: 自分の写真に自信が持てないため、同じアイドルを撮影している他のカメコと比較することで、自分の立ち位置を確認しようとする。

  • 完璧主義: 常に完璧な写真を目指し、少しでも劣ると感じると、自己否定に繋がる。

  • 承認欲求: 周囲から認められたいという気持ちが強く、他者との比較を通して、自分の価値を証明しようとする。

 心当たりとしてはこのような理由が挙げられますが、嫉妬心が加わってくると自己肯定感がさらに低下し、モチベーションの維持すら危うくなります。感情の整理に時間がかかるためとても厄介です。

 とはいえ、本来比較することは悪いことではありません。しかし、比較によって生まれる嫉妬心は、心の負担になる可能性が高く、無理に解消しようとすれば心の負担が大きくなるばかりです。

 私も一時期完璧主義で自己肯定感を低下させることがありましたが、私が取った解決法は休養することでした。計画的な休養ではありませんでしたが、ストレスをものすごく感じていた自覚がありましたので、撮ることを一時中断しました。結果的に自分の中の感情を整理することが出来て、再発防止のためにいくつかの線引きを設けました。

 その後、ライブ撮影に対するモチベーションが回復し、また、SNSでの反応を気にすることもなくなり、心に余裕がある状態で撮影を楽しんでいます。

最後に

 モチベーション維持には、自分軸と他人軸のバランスが大切であり、完璧主義や他者との競争といった自身の内面との向き合い方(メンタルコントロール)が重要ではないかという話を書きました。時々一歩引いて自分の感情を整理してみるといいのかも知れません。(noteを書いてみるのもオススメです)


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