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半分明るく 半分暗い

馴染みのお店のマスターが代替わりして数年後
そのマスターが逝去された
店では偲ぶ会が催され
弟子たちが何人も集まった
もちろん常連客も献花に訪れる

どこか同窓会のような
湿っぽさはどこにもなく
ただ普段ではない寂しさがそこかしこに

一人の女性がポツネンと
誰だろうと思ったらマスターの娘さんだった
少し話をしていたらわかったこと
アイスクリーム好きだということ
苦虫を噛み潰したような顔で家族に甘える仕草

営業スマイルしか見ていないものにとって
意外なことばかり

物事には両面がある
そう言ってよくマスターは話しかけてくれた
泣き笑いもなく
ただ静かに そして寂しい時間を
皆が共有した夜だった

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