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「アラウンド・カオス」物語7

これは、とある賃貸アパート「アラウンド・カオス」(仮)で起こった物語である。法律では裁けないカオスっぷりをご堪能いただきたい。

なお、筆者の実体験に基づいた物語だが、企業や人物の名前は架空で、あくまでも筆者視点のストーリーである。


<登場人物>

  • レナ不動産(オーナー):複数のアパートを経営する代表取締役レナ。

  • 日本住宅マネジメント株式会社(管理会社):入居者を第一に考える管理会社。資本金1億円、従業員300名の中堅企業である。

  • オーナー・ファースト社(仲介業者・管理会社):全国の管理会社ランキングで名を連ね、CMでも有名な不動産管理会社・仲介業者。資本金5億円、従業員数3,000名をほこる大企業である。

  • マーレ佐々木(入居者):D2号室住人。

  • 山本レン(入居者):D1号室住人

  • 鈴木マサ(入居者):C1号室住人

  • 茅野 外:C2号室住人


序章 その名は「アラウンド・カオス」
第1話 分岐
第2話 迷入
第3話 呆然
第4話 遮断
第5話 狂喜
第6話 逆流
第7話 再来


第7話 再来

賃貸住宅に住んでいれば、よくあることである。茅野もこれまでの管理会社の対応が普通であれば(決して優れた対応を望んでいるわけではない)、気にも留めなかっただろう。 @2019年某月

ある日、茅野がいつものようにトイレを済ませ、トイレレバーで水を流そうとしたら、いつもの手ごたえがない。レバーが軽いのだ。茅野は管理会社に電話し、後日、業者がやってきた。これまで読んでいただいた方は、予測できるかもしれないが…

業  者:「失礼します。早速、トイレを拝見します」

茅  野:「よろしくお願いします」

トイレレバーが利かなくなった原因は、見てわかっていた。レバーを回すとチェーンで蓋が開き、水が便器に流れる昔ながらのトイレである。チェーンが古くなって切れていたのだ。茅野は当然、管理会社に電話したときに、状況を伝えている。部品不足で、再来訪になるのを防ぎたかった。

この業者、何をしたか想像できるだろうか。

切れて少し短くなったチェーンを引っ張り、紐を結ぶかのように、絡めただけだった。

業  者:「終わりました。また、不具合がありましたら、お電話ください」

茅  野:(また、この手口か)

最初に意味のない業者を派遣し、そのあとに、本当の専門家を派遣する。その日のうちに、チェーンは外れ、使えなくなった。「第6話の逆流」の再来である。

結局、もう一度、管理会社に連絡し、今度も、明らかに専門家らしい業者が修理に来た。タンク内の大部分を総とっかえして帰って行った。


次回、第8話 崩落

▼ 賃貸暮らしの方、賃貸住宅のオーナーをはじめ、この物語のオーナーや管理会社についてご意見がございましたら、コメントを残してください。特にこれまで嫌な思いをした経験のある方と情報共有できれば嬉しいです。

・「私なら内覧で判断している」
・「私も同じような対応するかも」
・「このような管理会社を選びたくない」
・「入居者を適法に追い出すいい方法だ」 など




 

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