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バンコマイシンの投与設計を行う際にクレアチニンクリアランスの上限を設けることが適切な投与設計を行うことに役立つか?(PMID: 30051194)
本記事は、主に医療従事者向けに記載をしております。また、本記事の内容は、私の所属している施設などとは一切関係がないことを併せてご承知の上、記事をご覧ください。 はじめにどうも、数日ぶりです。 今回もまた相変わらずバンコマイシン (VCM)に関する論文を読みました。 こんなにVCMの論文を読み漁っているのは、VCMに関することで、何かを行おうと考えている最中なんです。 これまでは、VCMのガイドラインの改訂の話や 体格 (主に肥満)で、VCMの薬物動態、投与量、安全性
バンコマイシンのトラフ濃度15-20μg/mLでの管理に対し、AUCガイドTDMは腎毒性を減少させるか? (PMID: 32721597)
本記事は、主に医療従事者向けに記載をしております。また、本記事の内容は、私の所属している施設などとは一切関係がないことを併せてご承知の上、記事をご覧ください。 はじめにどうも、数日ぶりです。 今回もまたバンコマイシンに関する論文を読みました。 バンコマイシン関連の論文、特に薬物動態関連の報告は、ここ10年来でかなり増えているようです。 下記の図は、PubMedでvancomycin+pharmacokineticsで引いた際の論文の年度別ヒット数です。 バンコマイシン
成人患者におけるバンコマイシンの血清トラフ濃度に及ぼす体格指数およびクレアチニンクリアランスの影響 (PMID: 32404057)
本記事は、主に医療従事者向けに記載をしております。また、本記事の内容は、私の所属している施設などとは一切関係がないことを併せてご承知の上、記事をご覧ください。 はじめに先日に引き続きの投稿です。 私の個人的趣味で、バンコマイシンの薬物動態に関して、体型で変わるのか?という点について、色々と文献を読み漁っているところです。 そのついでに投稿しているということをご承知いただき、是非記事を読んでいただければと思います。 バンコマイシンについては、2020年に米国感染症学会等
極度の肥満症例におけるバンコマイシンの薬物動態に関する検討 (Pharmacotherapy. 2015 Feb;35(2):127-39. doi: 10.1002/phar.1531. Epub 2015 Feb 3. PMID: 25644478.)
本記事は、主に医療従事者向けに記載をしております。また、本記事の内容は、私の所属している施設などとは一切関係がないことを併せてご承知の上、記事をご覧ください。 はじめに 久しぶりの投稿です。 2020年に入り、バンコマイシンのTDMに関するガイドライン(米国版)が改訂され、バンコマイシンの投与設計等に関して、今後、大きく変わりそうな気配です。これは、以前に記事にしていますので閲覧いただけると参考になるかもしれません。 そんな中、特殊な背景を有する患者群での投与というとこ