石鹸レシピ組み立てと新作の柚子石鹸のお話。
手作り石鹸の面白いところは、使う材料によって、使い心地(テクスチャー)が変わってくるところ。
例えば、石鹸作家のタジマ・ソワさんの本によれば、
オリーブオイルは「固い仕上がりだけど溶けやすい。泡に持続性あり。保湿効果がある」
ココナッツオイルは「仕上がり、使用時に固さはある。泡立ちは優れている。保湿効果は全くなし」
というように紹介されていたり。
固形石鹸のレシピを組み立てる時、そんないろんな性格を持ったオイルたちをブレンドして、好みの固さ、泡立ち、洗い上がりを想像しながらチョイスしていくのがとても楽しいのです。
いろいろ作って出来上がった石鹸たちを試しているうちに、体感として「そっか、ひましオイルが加わるとこんなにむくむくした泡ができるんだ」とか「スイートアーモンドオイルを加えるとこんなにも細かくて滑らかな泡になるんだ」とかわかってきて、レシピを作る時にはわくわく。
保湿など、効能を期待して好みのオイルを選ぶだけでなく、使い心地のよい石鹸を作るためには「固さ」を出すことは、とても重要だったりします。
石鹸に「固さ」を出すオイルの代表といえば、ココナッツオイルやパームオイル。これらをどんな割合でブレンドするのか。更にいりあの石鹸は、乾燥しにくい梅雨近い時期には水分量を引いたりして、季節によって水分量を変えてます。それによって乾燥の仕上がり具合や固さも変わってくるのです。
また、保湿成分として、苛性ソーダに反応させないで石鹸の中に残す油脂分のことを「過剰油脂(スーパーファット)」といいますが、それを何%にするのか、どのくらい「しっとり」としたテクスチャーにするのかも悩みどころ。乾燥する冬場は保湿は欲しいけれど、あまり欲張り過ぎないように、べたべたしない程度に。
他にもオプションとしてハーブパウダーを入れたり、ハチミツを入れてみたり・・・。
ね? こんな風に「自分好みの石鹸」を作れるって楽しそうでしょ?(笑)
いりあは、季節ごとにテーマを決めて新しいレシピを作ることもあります。
「そろそろ柚子のシーズンだから、柚子パウダーと柚子の絞り汁を精製水に置き換えて、香りは柚子とプチグレン(ビターオレンジの葉)の精油を使って柚子づくしの石鹸を作ろう」
そう思ってできたのは、こちらの柚子の石鹸。
柚子パウダーをマーブル模様にして遊んでみました。柑橘系だけだとさっぱりしすぎちゃうかもしれないから、オプションにシアバターをたっぷり入れて。
まだ乾燥中なので、どんな子に仕上がるのか・・・解禁日が楽しみです。
石鹸のアイデアが浮かぶと、忘れないうちに石鹸専用のアイデアノートに書いておきます。そんなアイデアノートはもう3冊めになりました。
この次はどんな石鹸を作ろうかな・・・。
まあ、その話はまた、近いうちに。
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