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リンパ液とリンパ管とリンパ節のお話

アロマスカルプセラピーに欠かせないリンパマッサージ。
リンパについてお客様にわかりやすくお伝えするにはどうすればいいのか整理してみました。

リンパは老廃物をろ過し体内の体液をクリーンにする重要なシステム

血液は心臓を起点にして全身をめぐり再び心臓に戻ってきます。
その時に通った静脈から溢れてしまった体液が血管と並走しているリンパ管内に入り「リンパ液」として集められます。
「リンパ液」「リンパ節」を通過するたびにフィルターで老廃物が取り除かれろ過されきれいな状態に戻ります。その後「リンパ液」は再び静脈に入りきれいな状態で心臓へと戻っていきます。

リンパ節のイメージイラスト
  • 「リンパ液」
    血管から滲み出た液体の90%が毛細血管へ再吸収され10%がリンパ液として毛細リンパ管に回収されます。血液よりもサラサラして無色です。

    人間の体の約60〜70%は水分でできており、血液、リンパ液、組織液からなります。「リンパ液」は体液の一つで転んで怪我した時に傷を治そうと透明な液体が出てきますがこれは細胞の周りにある栄養水「組織液」で大部分は静脈側の毛細血管に吸収されて血管内に戻りますが血管の外に滲み出ると「リンパ管」に回収され「リンパ液」となります。

  • 「リンパ管」
    皮下にある浅リンパ管と体の深部を走る深リンパ管があります。
    「リンパ管」では血管からしみ出た組織液を回収したり、細菌や異物が侵入しないように「免疫システム」が常に稼働しチェックが行われています。組織液に病原菌がいた場合は「リンパ管」に回収され「リンパ節」へと運ばれます。

  • 「リンパ節」
    リンパ管の途中にある「リンパ節」は濾過装置としてリンパ内に入り込む異物や細菌を除去します。体の至る所に存在し脂肪組織に埋まって鎖のように連なります。リンパ節内では白血球の中でも最強の「リンパ球」を作って病原菌を退治します。「リンパ節」では「マクロファージ」も作っており「リンパ球」が細菌やウイルスを退治した死骸などを食べてくれます。
    全身の「リンパ節」は約650個くらいありその内消化器系でおよそ200個を占めています。

  • 「リンパ球」
    そら豆のような形をしている「リンパ球」は部位によって大きさが違います。大きさは1mm〜2.5cmほど
    一箇所に2〜数十個集まって存在します。



リンパはゆっくりと流れています

皮膚の直ぐ下を流れているリンパ

頭、足先、指先などから始まる「毛細リンパ管」は皮膚のすぐ下にある浅いリンパです。毛細リンパ管は毛細血管と似ていますが毛細リンパ管の方が太く毛細血管の近くに存在します。複数の「毛細リンパ管」が合流を繰り返しながら太い「リンパ管」になります。「毛細リンパ管」には弁がありませんが太い「リンパ管」には内部に弁ができます。
これらの内部に弁を持つ太い「リンパ管」はいくつもの「リンパ節」を通過して「リンパ本幹」となります。

頭には「毛細リンパ管」が通っています。

「浅いリンパ」は皮膚の直ぐ下を流れています。
マッサージでリンパの流れをよくすることでむくみや筋肉疲労、コリやハリが解消されます。
リンパマッサージをするときはリンパ管は皮膚の直ぐ下にあるので優しい圧で行います。手の平の柔らかい部分、指の腹を使ってゆっくりとさすってあげましょう。

毛細リンパ管のイメージイラスト

ポンプ機を持たないリンパ

体内には血管を流れる血液と「リンパ管」を流れる「リンパ液」がありどちらも心臓に向かいます。
血液は動脈を通して体に必要な酸素や栄養素を細胞に届け静脈を通して体の各部で生じた老廃物を運び出します。心臓のポンプ機能によって全身を循環しています。
リンパ管は血管と異なり常に循環しているのではなく心臓に向かう一方通行になります。血液が心臓によるポンプ機能で血管中を流れるのに対してリンパには心臓によるポンプ機能はなくリンパ管自体に自発的に収縮するポンプ機能がありこの作用によってリンパ液に流れが発生します。ただ心臓のような強力なポンプ機能ではなくリンパ管に流れ込むリンパ液自体も少ないため
とてもゆっくりと流れています。


リンパの流れをよくし細胞を活性化

「むくみ」は本来リンパ管に回収するはずの組織液が回収されずに残っている状態です。「むくみ」の解消には筋肉を伸縮させたりリンパ管に対して適度な圧力を加え滞ったリンパの流れをよくしてあげることです。
リンパの流れが良くなると栄養素が細胞に行きわたり新陳代謝がよくなります。


最後までお読みいただきありがとうございます。
次回は頭皮リンパマッサージについてお話しさせていただきます。


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