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真の自己を自覚することの中にある揺るぎない平安に至るために

新たに何かを得なければならないとすれば、そのための努力は必要であるはずです。

新たに何かを達成しなければならないとすれば、そこにも努力は必要でしょう。

それらの努力の中に静けさを見い出すことは困難です。そこには焦りがあり、挫折があり、疑いがあり、倦怠感があり、疲れがあるのです。

神への道が静けさに満ちているのは、それが何かを得る道ではなく、ただ、真の自己を思い出すことであるからです。

真の自己は永遠に変わることなく私たちの中に在り続けているものです。

静けさの中にそれを思い出していくのです。

新たに獲得しなければならないものなど何もありません。

それを思い出すことを妨げている障壁を見つけて手放していくのです。

この世界には私たちに真の平安と喜びをもたらしてくれるものは何もありません。

この世界から幸せがもたらされることを望んでも、失望するだけです。

幸せがないところに幸せを探しても、決して見つけられません。

方向転換し、幸せがあるところに向かう必要があるのです。

幸せがある場所は、私たちの心の中に隠されている真の自己です。

例えるなら、海の波の帰るべき場所は広大な海そのものであり、自分が一度も海から離れたことなどなかったという自覚です。

海の波は海の一部でありながら海そのものだからです。

その自覚の中に、取り消されることも失われることもない、揺るぎない平安があるのです。

真の自己を自覚するとは、もともとそうであった状態に戻ることであり、一度も離れたことのない我が家へ帰ることなのです。

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