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好きな話。怖い話。

文章を読むのが好きだ。中でも怖い話やフシギな話を好んで読んでいる。読みあさってるの表現が当たっているかも知れない。
ただ、怖い物全般好きかというとそうでもない。映画やお化け屋敷や肝試しとかは嫌いだ。怖いから。(若い頃は肝試しに結構行ったけど。)

地元の沖縄では、不思議な話や怖い話の宝庫で昔から身近過ぎるくらいにあふれている。
なので、僕は昔からオバーやオジーから戦前の怖い話から戦争後の怖い話や不思議な話(キジムナーとか)などよくすすんで聞いていた子供だった。しかも、神様も身近だった。
沖縄の風習にはシーミーや火ヌ神やお盆(他の地域とちょっと違う感じがする。)とかも他の地域にはない風習が多い分それにまつわる話も色々ある。

それに伴う話の数々も多く面白い話ばかりだ。

沖縄の怖い話 琉球怪談物語集 https://www.amazon.co.jp/dp/B00XU6S77O/ref=cm_sw_r_apan_glt_VCFT9DY4ZFEK1YAAWANG

小原猛さんが書く沖縄の怖い話(多数著書があります)は、現地に住んで取材を重ねて丁寧に描かれる、描かされてると言ったほうがいいかも知れない。(ユタに言われたと書かれていたはず)沖縄でもだんだんと薄れていってる昔からの怖い話や不思議な話、ユタや神人(カミンチュ)さん、オジーやオバーやそこらへんにいる普通の人から集まって来た話が民俗学に匹敵する書物に様変わりしていて、読み応えがあり止まらなくなりあっという間に読了してしまう。

ウチナンチュが書くのではなく本土の人が書くのも面白い。そこもチャンプルー文化な所だと思う。

沖縄は青い海や空だけではなく、その裏にある沖縄の文化や風習、当たり前に異質や異界が近くにある。

例に上げると。

  • 悪い知らせや妖怪、幽霊など全てを風と表現する。ヤナカジとか。(嫌な風)

  • だから夜に洗濯物を干しぱなしすると、そのヤナカジを洗濯物が受けてそれを着ると病気になるなど・・                   

  • 妖怪などは、ムンと表現する。     ヤナムン(嫌な物)・マジムン(魔の物)など

  • 神様への通信所、火の神(ヒノカン)は 結婚して新居に引っ越す時などに男の家の台所にある火の神の香炉から灰を分けて持って来て、ウガミ(ユタや母親が願いを通す)事をしたりする。今はやらない所の方が増えてる気がする。怖いのは火の神の前で愚痴や喧嘩などをすると神様にスグに報告がいく。

  • 御嶽(ウタキ)             神様が居るとされているところおもに森やカー(昔、湧き水が出ていた場所)

  • 屋敷のウガミ(ヤシチヌウガン 家敷地の守りの願いみたいな意味だはず)    旧暦の2月8日・12月24日の年2回行います。基本的に家の四隅や火ヌ神、トイレなど悪いものが外から入って来ない様に結界を張りを神様にお願いするみたいな感じ。詳しくはググったりしたらより詳しく出てくるはず。

  • マブイグミ(魂込め)         沖縄では一人ひとりの身体には7つ魂があり、ビックリしたりヤナムン・マジムンにかかられたりすると心ここにあらずみたいにぼーっとしたり、目が泳いだりしてたりする。身内がユタに行くと必ず指摘されたりして発覚する場合もあります。そして、マブイグミの儀式を行い魂を身体に戻します。手遅れの場合もある、その場合何もかもが上手く行かなくなるので、デージな事になる。

  • あと、石敢當とかシーサーとかも意味があります。

などなど色んな風習や歴史(琉球、日本、中国などから影響を受けてる)がある。昔話なのだが現在進行系で存在している。今、怖い話界隈では事故物件の話が盛り上がっているけど沖縄は沖縄戦が激しかった場所や人がむやみやたらに入ってはいけない場所(御嶽など)や家を建てては行けない場所がかなりあるので事故物件より神様の障りがなにより怖い。そういった話や伝承を受入れる懐の深い所も沖縄のいいところかもしれない。話せばきりがなくなるくらいなので、是非、小原猛さんの著書を読んでみて欲しいです。知らない沖縄それでいて魅力的なもう一つの沖縄が発見できます。


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