見出し画像

【ネタバレあり】Inscryptionめっちゃ面白いわ!!からの~?

何気なく手を出したらかなりハマってしまい、連日長時間プレイし
このゲームを食べつくす!と意気込んだプレイヤーの感想。

例によってネタバレだらけなので注意。


🐿️

💀

🤖

🌲


ニューゲーム

ボスを倒し感動に浸っていると唐突に登場する"彼"
そして変貌しまくるゲーム内容、とボスを倒した途端猛烈な勢いで動き出すInscryption

その変貌は一回に留まらず、最後まで予想出来ないゲームチェンジが続いた。
しかしその裏切りは全て楽しいもので、最後まで飽きることが無かった。

画像1

そうしてなんやかんやでたどり着いたエンディング、らしきもの。
え?え?という恐らく全ての人が抱くであろう思いを抱きながら流れだすクレジット。

とはいえこの時点では、あぁ何か要素を見逃したのか…くらいに思っていた。
かなりの数の謎解き要素を解けないままクリアしたので、
それを潰していけばいわゆるトゥルーエンドに行けると思っていた。

しかし、甘かった。

なんてたってこのゲームはPony Islandの作者、メタの権化から生み出されているのだ。
ゲーム内を探索した程度で謎が解けるわけなかった。

画像2


OLD_DATA

とはいえ、もっとも気になる謎は決まってる。
OLD_DATAの中身だ。
ゲーム内ではそれを見た途端、Lukeさんがフロッピーディスクを破壊してしまったので詳しく閲覧できなかったが、
ある程度中身を推定すると、ゲーム内の「Inscryption」の開発者情報らしきものだと思われる。

画像3

他にも様々な謎解きでOLD_DATAは言及される。
しかしその内容は決まって、「知らない方がいい、知ると死ぬ」という物。

実際、タイトルから見るクレジットにはプレイヤーあなたと表記されているのに
クリア後のクレジットでは表記が消えている。

画像4

つまりあの呪いのビデオよろしく、このゲームをプレイしクリアしてしまうと
OLD_DATAを閲覧し死んでしまう、呪いのゲームだったという事


か?

いやいや、それはそれとしてOLD_DATAの中身が気になってしょうがないのが人間だ。

という事でOLD_DATAの中身をデータマイニングしよう!というのが
Inscryptionクリア後のコンテンツであり、今全世界のInscryptionクリア後プレイヤーが攻略している物なのだ。

その解析の内容については日本語でまとめてくださった方が居たのでその方の記事を参照されたし

しかしこの解析プロセスこそが、自分にとっての最大のこのゲームの"モヤ”ポイントになっている。

簡単に紹介するとクリア後チャプター選択画面の真ん中の10/13を選択し、コマンドラインが出ている間にCtrl+Cを押し、ターミナル操作をしなければならない。

画像5
そして次にls や cd 等コマンドを打っていきこのフロッピーディスク内のファイルを探索する。

するとOLD_DATAがあるので開き、なかにあるファイルを閲覧する。

画像6

画像ファイルがあるが形式上開けないので、消去法的に閲覧できるのはlog.txtのみとなる。
しかしlog.txtを開いてみると暗号化され文字化けしていて読めなくなっているので
それをデコードする暗号入力を求められる。

画像7

この暗号を解くのがメインの解析作業だ。
正直この時点でちょっと待てよと言いたいのだが、
とはいえこの時点では一応ゲーム内で完結しているので辿りつけなくはない。
問題はこの暗号の答えが完全にゲームから離れた場所にある事だ。

先ほど貼ったnoteの記事を見れば分かるが、この暗号の答えが、
作者の過去のゲームの実績名からきてたり、
作者が過去に出したオリジナルカードデッキのカードからだったり、
作者が過去に出したキックスターターのリリースされなかったゲームのモンスターからきてたりと

分かるわけねぇだろ!!!!##😡😡😡😡

とRage quitしてしまったのが僕の現状だ。
そしてこの謎解きを見てみるとわかるが、これはARGなのだ。

代替現実ゲーム(だいたいげんじつゲーム、英: alternate reality game)は、日常世界をゲームの一部として取り込んで現実と仮想を交差させる体験型の遊びの総称である。

LukeがInscryptionフロッピーディスクを見つけた座標に行くと実際に何かが埋まっていたり
謎のサイトのフォームにメールアドレスを入力し、連絡を待ったりと

このゲームの謎解きは現在進行形だ。

言い換えればこのゲームのコンテンツはリアルタイムで作られ続けている最中で、
今現在はそれを待たざるを得ないのである。

このゲーム内で完結しない所が自分的に最大のモヤポイントだった。

しかもこれを解いた所でトゥルーエンドがあるとは確約されていないのだ。
でもだとするとこのゲームはLukeが撃たれ、死亡エンドで終わりになってしまう。
ゲームプレイは最高に面白いのに、そんなストーリーありか?

個人的にこのストーリーとメタ謎解き要素さえなければ万人にオススメできる作品だったかなぁと思う。
そこはまぁこの作者だし、と言われればどうしようもないのだが…。

考察

とは言えあまりグチグチいってもしょうがないので、
現段階での個人的な考察をしてみる。

Luke Carder

本作の主人公であり、撮影者であり、カードチャンネル運営者。
ACT3のアーカイビストを倒した後探索すると落ちている彼のデータを見れる。

画像8

これを見ると彼は妹を失い、その悲しみを紛らわせるためにチャンネルを作ったようだ。

Youtubeで検索するとそれらしきチャンネルが見つかる。

彼がした行動を時系列に並べてみる。

9/15 彼はいつも通りチャンネルに投稿する動画を撮影している。

10/02 彼はガレッジセール巡りでInscryptionカードパック4つをケイシー・ホブスの親から買い取り、
その夜パックを開封し、謎の座標が書かれたカードを見つける。

10/03 座標の場所に行き、フロッピーディスクを発掘。
その夜フロッピーディスクドライブを注文する。

10/10 フロッピーを起動し、Inscryptionを初プレイする。

10/11 レシーを倒す。

10/12 GameFuna社にゲームについて問い合わせる。

10/13 ACT2をプレイ、ゲームについて視聴者に質問する動画を撮影する。

10/14 GameFuna社から返信、返却しないと法的措置をとると脅されるWTF

10/15 謎の女性がLuke宅を訪ねるも、居留守を使う。

10/16 謎の女性が再訪しコンタクトする、彼女はディスクの存在を知っており、
Lukeのメールアドレスも知っていた、名刺を渡される。

ガレッジセールでInscryptionのカードパックを売っていた人物に電話をかけると、カードは娘の物で彼女はGameFunaの社員で、少し前に亡くなったと伝えられる。
彼女(ケイシー・ホブス)は火に関する事象で亡くなったという記事を見つける。
ACT3をプレイ。

10/17 ゲームをクリア、OLD_DATAを閲覧し、ディスクを破壊。
開封動画を撮ろうとするが、断念。
就寝前、何者かが家に侵入する。

??/?? ザ・ヘラルドのハーマンなる人物との会話中、謎の女性に撃たれる。

という感じだと思う。
こうしてみると明らかにOLD_DATAの中身を知った後、
GameFunaの社員であるサングラス女性に撃たれて消されたように思える。

あの女性が本当に社員なのか?というのは少し疑問に思えるが、
メールアドレスを知っていた所を考えるとやはりそうなんだろう。

しかしこの一連のビデオ群は怪しいところを上げると枚挙にいとまがない。
特に怪しいのは10/16のサングラス女性の訪問、このビデオにおいて加工編集が見られるからだ。

画像9

一瞬映像が乱れた後、服装、日差し、全てが変わっている。
ここまであからさまなのに初見だと気づかなかった。
半袖から長袖になっているあたり、もしかしたら季節すら違うかもしれない。

そしてこの加工編集を理由に最後の撃たれたビデオ映像も編集、あるいはやらせではないのか?
という疑惑が上がっている。
Lukeは実際には死んでいない、という説だ。
となるとLukeは完全にGameFuna側とグルになっているという事になる。

実際の所Lukeはプレイヤー(僕ら)がOLD_DATAの中身について知ろうと思う度、邪魔をしてくる人物でもある。
エンディングしかり、ある鍵の向こうの場所しかり。

Luke自体がOLD_DATAのヤバさを宣伝するための存在だとしてもおかしくはない。
Inscryptionを見つけたとしても触れるな、という。

あるいは、全てLukeが用意した登録者を増やす為の自演とも考えられる。

そもそもこのゲームにおいて実在が確認される人物は3人。
Luke、謎のサングラス女性、最後のシーンでLukeと喋っていたザ・ヘラルドのハーマンという人物。

その他のメール、死亡記事等はこちらからは確認しようがないのでどうにでもなってしまう。

それにどうもOLD_DATA周辺に関する執拗な脅しを見るとこれは単に
鮫島事件のような、
それっぽさ、を演出しているだけのようにも思える。

OLD_DATA自体はなんてことないただの開発者の愚痴で、
プレイヤーからは見られないように隠してあるだけ、とか。

しかしタロットカードで語られる内容では黒幕的な存在が示唆されている。
その中ではバリー、ケイシー等の開発者の名前が登場し、明らかに事の真相を語っているように思える。
そして悪魔のカードに登場する”彼"

画像11

普通に考えればこの人物がInscryptionのすべての黒幕と言えるだろう。
ディスクを破壊し、スクライブの対立をあおり、コードを作り上げた。
そして忘れてはいけないのはP03の「大いなる超越」
LukeのPCを利用しInscryptionを大量にばら撒こうとした。
P03が意図していたかはともかく、見ると死ぬようなデータが入っているゲームをばら撒くのは邪悪極まりない。

やはりOLD_DATAを解析し、この人物を探って行く事が真相にたどり着く手段かもしれない。

という事でどちらにせよ、OLD_DATAの解析が進まない限り考察も進まないというのが現状。

まとめ

総評としてはゲームプレイはめちゃめちゃ万人向けだが、謎解きがマニア向けすぎる。
という感じ。

ARGと聞いてやる気を出す人が居れば萎える人もいるだろう、自分は後者だ。

Pony Islandのようなあからさまなメタを醸し出してくれればそれでも良いんだけど
なまじInscryptionはゲームプレイが良すぎる所為でメタ謎解きが邪魔になってしまっているように思える。

ここまで自分がメタ要素を恨むのはゲーム内Inscryptionの世界観が好きだというのもでかい。
ディスク版Inscryptionは大いなる超越を企むロボを他のスクライブと協力して倒すという、
かなり王道な作りになっている。
そして最終的に消えゆくゲームの中でカードバトルを行い、握手をする。

うーん素晴らしいじゃないか、これでいいんだよこれで。

という流れからのBANG!🔫である、まぁ上記のままだとあまりにも物足りないけどさ。
とはいえ、名作映画でもモヤモヤして終わるのはあるし、そういう物として捉えればいいんだろうか。

とりあえず、今はOLD_DATAの解析を待ち、すっきりした終わりを迎えられるよう祈るしかない。

画像10







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?