202：金色の夢に抱かれて現実へ

週5日、ゴトゴトと電車に運ばれる生活。
座り心地がいいとは言えない椅子に座って目を閉じている時、多くの人たちと同じく、私もイヤフォンを耳に突っ込んで音楽を聴いている。

大抵の日はTM NETWORKで、他のアーティストの曲も聴くのだが、割合としてはTMが圧倒的に多い。

理由は様々あれど、一番の理由は「安心する」から。
それこそ『GET WILD'89』などのアップテンポな曲を聴いていても、ふっと身体の力が抜けて、束の間の眠りに落ちていく。

ウツの声は男っぽい太さがありながら柔らかく、透明感と温かみがある。
イヤフォンをSONYのものに変えたら、余計にクリアトーンが綺麗に聞こえて、癒し効果が当社比100億倍。
なんだこれすごいな。

『Confession～告白』が流れる中、帰りの電車でシートに腰かけると、すぐに睡魔がやってくる。
眼を閉じると、脳内映写機がカラカラと回り、なんかいい感じの風景が脳内に浮かんでは消えていく。
ウツの声には、ヤバい成分でも含まれているんじゃなかろうかと思うほどに、その曲の世界を見せてくれる。

ぴあアリーナで、34年越しの夢をかなえて以来、府中の森芸術劇場、東京国際フォーラム2Daysと、ライブに参戦してきた。
再来月には、立川ガーデンステージ2Daysがある。
府中と立川は、TM NETWORKの聖地オブ聖地。
そして、どちらも私の地元の近くだ。

36年前より今の方が、TMを好きだと言える。
13歳の私が果たせなかった夢を、48歳の私が果たし続けていく。