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横井軍平とデジモンウォッチ

仕事終わってちょっとパフェ欲があったので、コメダで珈琲ジェリーを食べた。

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パフェ欲といってもそんなにガッツリパフェ食べたいわけではなく、ちょっとソフトクリームが食べられれば満足くらいのパフェ欲だったので珈琲ジェリーぐらいがちょうどよかった。

コメダに来たついでに雛形さんのブログで紹介されていた「任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代」を読んだ。

面白かったキーワードが2つあって、1つ目が「枯れた技術の水平思考」。本の中では次のように説明されている。

「枯れた技術の水平思考」とは、すでに時代遅れになった技術であっても、俯瞰して新たな使い道を考えれば、今までになかったオンリーワンの商品が開発できるという考え方である。技術者はついつい最先端技術に走りがちなものだが、「枯れた技術」には低コストで実現できるというメリットがある。任天堂のWiiやニンテンドーDSなどは、まさにこの考え方のもとに作られた。この考え方は、これからの日本の行く末を握る鍵として評価されつつあるのだ。

出典:任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代 (角川新書) Kindle版 牧野 武文 (著) 位置 No.216 /2770

最先端技術を追うことはビジネスなイノベーションにはそこまで重要ではなく、既に使い古されている「枯れた技術」をこれまでと異なる見方をして製品化することでイノベーションは起こせるという話である。

2つ目のキーワードが「ほんのちょっとの実用性」。ゲームアンドウォッチの時計機能を付けた次のエピソードが印象的である。

あるとき、横井の親戚が横井家を訪ねると、横井がゲーム&ウオッチの試作品を見せてくれたという。その親戚は横井とほぼ同年代で、もうゲームで遊ぶような年齢ではなくなっていた。感想を尋ねられて、親しかった親戚は正直に答えた。「面白そうだけど、5000円もするんじゃ、高くて買わない」。すると横井は「これは時計にもなる」といって、時計画面に切り替えて見せた。ゲーム&ウオッチは液晶時計にもなるのだ。その親戚が「ああ、時計にもなるのか。だったら買ってもいいかな」と答えると、横井は満足げにうなずいていたという

出典:任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代 (角川新書) Kindle版 牧野 武文 (著) 位置 No.1090 /2770

個人的にこの視点はマーケティング的に凄く大事だと思っていて、要は「どんなに面白いアイデア商品であっても実用性がゼロだと顧客から選ばれにくい」ということである。

横井軍平さんはアイデアマンや技術者として凄い人物として語られることが多いが上記エピソードから優れたマーケティングセンスも備えていた人だと感じ取れた。

最近気になっているガジェットに「バイタルブレス デジタルモンスター」というものがある。

これも一見するとただのデジモン育てるだけのおもちゃに見えるが、活動量計(心拍数や歩数)として「ほんのちょっとの実用性」が付与されているのが凄く興味深い(9分29秒)。


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