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関東大渓谷

森が途切れた山の麓から始まる渓谷は、河を下るほどに深くなるようだ。
そびえたつ岩々の高さは木々を超え、いよいよ空は狭くなっていく。
高い岩ほどガラス状であるらしく、時間と共に光の向きは千変万化する。
中心と思しき小さな森以外に木々らしいものはなく、誰かが言った「神のいない土地」というのも頷ける。
谷の底を行きかう小さな生き物がこの大渓谷を作り上げたそうな。

雲に届く巨塔より

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