『ラークシャサの家系』第13話
◇「かくしごと」 オレも一応クシャトリヤ。一周目の若造だが、それでも戦士の端くれだ。近くに鬼がいることぐらいはわかる。
「明子ちゃん大丈夫?ほら!キダさん気を付けてよっ!」
緊張感のない七瀬の声。鈍感な奴は幸せだ。
「七瀬さん、キダさん、大丈夫です。離れていきました。」
「私たちに気付いたのかな?ほら!キダさんどうなんですか?」
あいかわらず緊張感がない七瀬。
「あぁ、なんとなくだが気づいたのかもな。ただ、相手に戦意はなかったような気もするけど。」
「私もそんな気はしましたけ