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Go To トラベルの地域共通クーポンを使ってみて初めて気づいたこと

Go To トラベルキャンペーン/ 地域共通クーポンとは?

おさらいですが、Go To Travel キャンペーンとは、宿泊を伴う旅行や日帰り旅行代金の最大5割相当を国が補助する観光支援策となります。打撃を受けた旅行需要を喚起するための施策となっています。

そして、補助額の内訳はと言うと、旅行代金の35%の割引を行い、旅行代金の15%に当たる部分は旅行先の登録加盟店で利用できる「地域共通クーポン」がもらえます。加盟しているかによりますが、レストランなどの飲食に限らず、コンビニやドラッグストア、マッサージなどのサービスなどでも使えます。

地域共通クーポンは2020年10月1日からの旅行を対象に発行されています。
以下は街中でよく見られるGo To トラベルの告知です。写真は京都駅をでたところのショッピング地下ストリートのポルタです。

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使えるお店の一覧が見れるQRコードなども独自で用意されています。(後で触れますが公式の加盟店一覧もあります。)

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1つ目:クーポンの取得方法について

旅行代金の35%は、ヤフートラベル・楽天トラベル・一休などで予約する時点で割り引かれていますので何もする必要はありません。地域共通クーポンの取得方法は、

紙クーポンの場合:現地のホテルでチェックインするときに手渡しでもらえる
電子クーポンの場合:自分が予約した旅行サイトからの予約確認メールからクーポン受け取るボタンから取得する(この時点でちょっと脱落者がいないか不安)

そして、予約サイト(旅行会社)によって紙クーポンがもらえるか電子クーポンがもらえるが自動的に決まっています。自分でどちらかを選ぶわけではないのです。とりあえず、ここまでは普通に旅行をしていれば、問題ありません。

2つ目:二種類のクーポン(紙クーポンと電子クーポン)

上記のとおり、地域共通クーポンには2種類あります。

↓こちらは紙クーポンです。
(利用できるエリアが記載されています。この場合は京都に宿泊し、利用エリアは近隣の県になります。)

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↓こちらは電子クーポン

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(ちゃっかり!?COCOAのダウンロードを促進する箇所もあります)

基本的にデジタルのほうが利便性が高いと思っている派なのですが、地域共通クーポンの場合、なかなか一筋縄ではいきません。

・紙クーポンしか対応していないお店がある
(というか紙クーポンのほうがおそらく対応が楽なので紙クーポンのみ対応のお店が多い。例えば、大阪の黒門市場は商店街まるごと全店が紙クーポンのみの対応でした。おそらく組合のようなもので相談したのでしょう)
・おつりがでない
これはお店のお会計時でも「おつり出ませんけどいいですか?」とよく聞かれましたが、電子クーポンは1000円単位で使えるので良いのですが、紙クーポンの場合はまとめて使わないとおつりがでません。(仮に2000円の電子クーポンの場合、1000円×2回で分けて使えます)

3つ目:クーポンの金額と端数

地域共通クーポンは旅行代金の15%という触れ込みですが、実際は1000円クーポン、2000円クーポン、5000円クーポンというキリの良い数字なので、旅行代金の対象が1000円クーポンに満たない場合も1000円のクーポンがもらえます。他の場合も繰り上げでもらえます。ようするに1200円みたいなクーポンはなく、金額のバリエーションは3パターン「1000円」か「2000円」か「5000円」ちょうどになります。

これについては特に利便性を考えて、利用者も運営側も互いにデメリットはなさそうです。ただ15%と聞いていた分、厳密にはざっくり15%なんだという感想です。(電子クーポンも同様です)

4つ目:使い勝手について

実際、使って見た使い勝手について。

・利用フロー
紙クーポンは渡すだけなので、使いやすいです。
電子クーポンはスマホの電子クーポン画面から「クーポンを使う」を押すとQRコードを読み取る流れになります。電子クーポン対応のお店はレジなどにQRコードが用意してありますので、スマホで読み取るだけです。初めてのときはやはり、どうすればいいの?という感じにはなります。

・期間
クーポンが利用できる期間はチェックイン当日の15時よりチェックアウトの日まで使えます。まあ、目的が旅行先で使うことが想定されているので当たり前ではありますが、使うタイミングを考えないと使わずに終わってしまいます。もし1泊2日の場合は、チェックイン当日の夜ご飯と次の日のランチの2回ぐらいがチャンスです。(コンビニでも使えるので、それは使いやすいです)

・対象店舗

思ったよりも対象の店舗は多い印象です。チェーン店なども対応しているところが多いので、地方でも使えるところはそこそこあります。ただ、やはりわざわざクーポンを使う目的で狙っていかないと、たまたま入った店で使えるかというとそうではないです。(加盟店はお店の入口にポスターやステッカーが貼っているのでわかりやすいです)

ところが、その狙っていくというアクションが少々めんどくさいのです。一応、公式に地域共通クーポンの取り扱い店舗マップがあります。例えば、都市の例(大阪の心斎橋から梅田の間付近)でいうと以下のような感じになります。

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もちろん、拡大して見るので実際はもう少しわかりやすいと思いますが、わざわざこの中から探していくなら、歩きながらお店の入口に対象店舗かどうかを見て入るほうが早いなと思ってしまいました。

逆に、地域によっては対象が少ないケースもあると思います。(以下の例は東京の笹塚駅近辺)

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ただ、このような一覧があるべきではあると思いますので、ネガティブではありません。調べたい人もいると思いますし、必要だと思います。ただ実際、このようなマップを事前に入念に調べるのはちょっとしんどい人もいると思います。

・紙クーポンと電子クーポンの対応
あとはなんと言っても、店舗が紙クーポンのみの取り扱いである場合や、紙も電子クーポンもどちらも取り扱っている場合があるということです。仕方がないとは思いますが、地域共通クーポンが使える店だと思ったら、紙クーポンしか対応していなかったということがあります。(さらにコンビニチェーンでも同じセブンイレブンでも対応していない店舗があったりもします。)

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一応、「紙クーポン」と「電子クーポン」のどちらが使える店なのかは分かるようになっています。だいたい店の前にこのような提示がされています。

Go To トラベルの変更点

Go To トラベルキャンペーンは、観光庁や各予約サイトごとに頻繁にルールが変更されていますのでご注意下さい。

・各旅行予約サイトでのルール変更

・楽天トラベルは一人一枚まで
楽天トラベルでは10月9日時点で、「GoToトラベルキャンペーンクーポン(最大35%OFFクーポン)」の利用条件を変更。1会員あたりの利用上限枚数が、1枚(国内宿泊:1予約1部屋、国内ツアー:1予約)まで。

・ヤフートラベル、じゃらんなどは一人一泊3500円まで
Yahoo!トラベル、一休.com、じゃらんnetではいずれも、Go To トラベルクーポンの割引上限金額を1人1泊あたり3,500円までに変更。1人あたりの回数制限はなし

・ビジネス目的は除外(11/6から)

・観光庁より、ビジネス目的の旅行は対象外(11/6から)
観光庁は「来月から、観光を主な目的としない旅行を対象外にする」と発表。出張での利用も控えるよう呼びかけている

・合宿免許のプランは除外(11/1から)

Go To トラベル事務局は10月23日、自動車運転免許講習等と宿泊等がセットになったいわゆる「合宿免許」について、Go To トラベル事業の対象外にすることを発表した。事務局が実情を確認するなか、合宿免許のGo To トラベル適用については「旅行需要を喚起するという本事業の趣旨に沿ったものとは言い難い」との判断に至った。
事務局が実情を確認するなか、合宿免許のGo To トラベル適用については「旅行需要を喚起するという本事業の趣旨に沿ったものとは言い難い」との判断に至った。

・7日までに制限(11/17より)

観光庁は30日、1回の旅行でキャンペーンが適用できる日数を7泊までとする新たな制限を設けると発表。7泊を超える旅行はビジネスなど観光以外を目的とするものが多いことから対象外へ。この制限は11月17日以降に予約する際から適用。

(参照:トラベルウォッチ、ヤフーニュースほか)

さいごに

ということで、地域共通クーポンを使ってみたまとめです。

・紙クーポンのほうが使いやすい(対象店舗が多いため)
・対象店舗はそこそこある(コンビニなども含め)
・ユーザーに取って金銭的にマイナスはないので、お得感はある
・結構意識して使わないと使わずに終わる
・突如、ルールが変更されるので注意が必要

「観光庁は30日、GoToトラベル事業について7月22日から10月15日までで少なくとものべ3138万人が利用し、割引額がおよそ1397億円だったと発表しました。」(参照:ヤフーニュース、日テレニュース)

上記のように2020年10月末の報道では、全体感としてGo Toトラベルキャンペーン自体はかなり利用されているといえると思います。地域共通クーポンがめんどくさい人は、使わなかったとしても旅行代金の35%の割引があるので、キャンペーンの思惑どおり旅行の促進になっていると思います。

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(↑使い終わったあとの電子クーポン)