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日本共産党 参議院議員 仁比聡平さん(4.10 法務委員会へ声を届けよう)

4月10日に開催された「共同親権を廃案に アクション 法務委員会へ声を届けよう」でのリレートークを掲載します。

"なぜ共同親権なのか、大臣は「両親が揃って育つ子どもが1番幸せだ」と述べました。「家族は多様化している」と言いながら、男性や女性、子どもたち一人ひとりの個人の尊厳、全く理解をしていない"

2:54:10~


皆さんこんにちは。日本共産党の参議院議員の仁比聡平でございます。

まず、今日こうして国会、とりわけ衆議院の法務委員会での採決は絶対に許さないと、その思いでこうして集まっていただいた方々に心から敬意を申し上げたいと思います。

先だっての3月29日に国会正門前で700人もの方々が勇気を奮ってお集まりになりました。そのときのことを「裁判の尋問に立ち、ふるえながら喋る時、一人きりで怖かった。でも昨日思った。私は1人じゃない。私たちだ。」とツイートされた方の言葉が紹介をされていて、私は本当にその通りだと思います。

DVや虐待はもちろんのこと、夫婦関係が破綻して離婚になる。そうした中で子どもを本当に安全に安心にすくすくと育てていこうと頑張ってる皆さんが、この原則離婚後共同親権なのか、相手から別れた後も裁判手続きも含めてずっと支配され続けなければならないの か、そうした怒りが私一人のものじゃない、私たちのものだ、みんなのものだ。という大きな共感を広げてきたのが、皆さんのこの間の頑張りなんだと思うんですね。

国会はいま、恐ろしい舞台になっていると言って過言でないと思います。何しろ衆議院のテレビ中継の予算委員会で、DVで保護命令が認められた1111件の方以外のあらゆるDVの相談は虚偽DVだ、これを支援する弁護士はとんでもない輩だ、という質問が総理に向けて行われました。

今度の共同親権の法案について、私が3月22日、審議入りの前ですが、大臣に尋ねたとき、なぜ共同親権なのかという声に対して、大臣は冒頭いきなり「両親が揃って育つ子供が1番幸せだ」と述べましたよね。口では「家族は多様化している」と言いながら、男性や女性やそして子どもたちの一人ひとりの個人の尊厳、全く理解をしていない。自民党をはじめとした与党や、そして今の共同親権の法案では生ぬるいなどと言って、家庭裁判所が入って単独にするのは許せないなんて言っている人たちに、皆さんと、そして子どもたちの未来を決めさせるわけには絶対にいかないのではないでしょうか。

元々、親権という言葉は、とりわけ日本では明治以来の家制度のもので、女性や子供たちを無権利者扱いし、家の長である父親・男性の支配下におく。だからこそ、「子は親権に服する」という言葉が使われてきました。
戦後、日本国憲法の中でも13条・24条のもとでもその言葉が使われ続けて、戦後のジェンダー不平等、このギャップが大きく広がる日本において、「子どもをどうしようと親の勝手だ、自由だ」などという、そうした弁明のもとに虐待の数々が行われてきたのではないでしょうか。

こうした「日本の親子」というものをどう捉えるのか。とりわけ民法という大切な基本法において、親子関係をどのように律していくのか。そのことが本来、問われているはずです。憲法や子どもの権利条約に基づくなら、親子関係における親の責任というのは、子どもが安心してすくすく、その子らしく育っていくことができるように頑張る責務であり、社会がそうした子どもたちの成長を保障するという責務でなければならないのではないでしょうか。
この親権という概念を、全く変えずそのままにして、まるで離婚後も父母の関係は破綻しきっているのに、両方が子どもの養育に関与することが原則幸せなんだと言わんばかりの、そうした建付けに今回の法案はなっていますね。

これが数々の問題を引き起こしている、そして引き起こそうとしている。これまで離婚が成立するまではいろんなことがあっても、離婚が成立すれば少し安心を取り戻せると思っていた方々が、再び紛争に応じざるを得なくなって、ずっと支配され続けるのか。数々の問題が指摘をされているのに、そこに対する安心できる答弁は示されていないのではないでしょうか。

そうした中で私は先週来の法務委員会の実質審議入りの中で、特に3日、参考人質疑において、今マイクを握られていた岡村弁護士や、日弁連の原田直子弁護士や、そして皆さんの当事者の代表として勇気をもって発言をされた斉藤参考人などを先頭にした議論が国会を大きく揺さぶっていると思います。

そうした中で、立憲民主党は合意のない共同親権はありえないということを柱にした修正項目を提示をいたしましたね。私たちは大賛成です。さらに親権概念や、あるいは家庭裁判所の抜本的な体制の強化を始めとした大きな議論を今日も行われている衆議院の法務委員会で徹底して審議を尽くし、国民的な合意が形成されないまま、拙速な法案の採決は絶対に許されない。断固として頑張りぬいてまいりたいと思います。

沈黙を破って、声をあげてきた皆さんが、この国会をいま揺さぶっています。自民党はきっと、これ以上波風が大きくならないうちに、台風にならないうちに、よくわからないうちに採決し、参議院に送ってしまおうなんて思っているかもしれませんが、そうは問屋が下ろさないという声を皆さんご一緒に大きく広げ、本当の、子どもたちそして家族のための法律に変えていくように全力を尽くしてご一緒に頑張っていこうではございませんか。
日本共産党も力を尽くします。ありがとうございました。


当日の発言は、こちらにまとめています。どうぞご覧ください。


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