踊りたい気持ち

音が聞こえる。弾ける音。

音が体を巡る。ドクドクと。

体の芯を揺さぶり、指先まで震える。

促され、踏み出した足は、喜びにあふれている。

ただ、感じるままに。

ときに激しく、ときに憂いを含んで。

流れゆくすべてのものに身を晒して。

私は、溶けてゆく。

私も、ひとつの波になる。

寄せて、返して、渦巻いて。

どこまでも自由な、無限の広がり。

展開から収束へ。

その境目ははっきりしない。

気がつけば、流れが生まれている。

終わりがあるから美しいのだと、

余韻に浸りながら目を閉じる。

ほっともらされる吐息、

あるいは熱っされた歓声。

音は、どこにでもある。