「奇界遺産」感想②世界は広い
【ブログからのお引越し記事です】
今日は新月、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、昨日は洞窟の家から一般の住居への移住推進の話で、良かれと思ってしたことが、された方には良くなかったという話をしました。
似た話がもう一つ。
(写真展を見ての考察なので、「話」というのも違う気がする。でもただの絵としての写真ではなく、エピソードを語るツールとしての写真だと思うので良き?)
それも中国なのだけど、小矮人王国というのがあるらしく。
これが作られた時、人権団体は非難したそう。
小人症を見世物にするなんて!プンプン!
でも、当事者たちにはお門違いの非難。
分かりやすく言うと、せっかく自分たちの特徴を生かして仕事できてるのに、文句を言うな、といったところだろうか。
なるほど。これは自分も気を付けないと、と思いました。
この人権団体の非難も分かる。
でも、その非難は誤解を恐れずに言うと、小人症の人達をある意味、劣等に捉えていることの裏返しなわけで。
自分にとって普通ではないことを、全部自分の普通にもっていこうとする、その姿勢は良くないよなあ、と。
尤も、人間というのは自分勝手な生き物。自分本位。
SDGsだってそう。
自然、つまり地球の保護と言いつつ、結局は人類の保護。
本当に地球の為を思うなら、人類が滅亡するのが最善であることは疑う余地無きでしょ?
伊坂幸太郎さんの『陽気なギャングが地球を回す』の登場人物、久遠を思い出す。
彼は、動物愛に溢れた青年なんだけれど、人類がいて良かったなんて、人間以外は誰も思わない、というようなことを言う。
まさしくその通りだと思う。極論すぎるけれど。
エコ、クリーン、省エネ、そうやってマーケティングのワードが登場してきた流れの上にSDGsがいるわけで。
でも、人類をひっくるめて一緒にしたら、ロシアのネネツの人達に申し訳ないかもしれない。
冒頭の写真はネネツの方。
彼らは本物のSDGs。
トナカイを仕留めたら、一滴の血も滴らせずに捌き、一切を無駄にせず食し、利用し。血は生で飲むらしい、ビタミン源となるから。
トナカイの血を生で飲む
このインパクトに圧されて、ギョッとしてしまう私たちだけど、その姿勢は見習うべき。
あるものの有効活用。
同様の文化は東北にもある。
マタギと呼ばれる。
このマタギをドキュメントしたスペインの写真家による展覧会が、10月に東京のスペイン大使館で開催されるので、是非に。
ちなみに、ネネツの人々はモンゴロイド系。従って、見た目は日本人に近い。
随分前、台湾のホステルにて、人生で初めて出会ったロシア人を思い出す。
見た目が思いっきりアジア人の彼に、ロシア人だと言われ、え~!と驚いた私に、
ロシアは広いんだよ、と彼は言った。
そんな、ロシアには超能力学校があるらしい。
宇宙人に誘拐された、と豪語するのは、(かなり平たく言うと)精神を患った人が金縛りにあった時の言い訳として脳が捏造するストーリーだけど、そう考えると、超能力があるという錯覚に陥ることは可能かもしれない。
そういえば、ロシアといえばマトリョシカだけれど、マトリョシカ・ホテルがあるのは中国らしい。
ロシアに負けず劣らず、中国も広いのである。
それでは今日はこの辺で。
ごきげんよう。
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