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37.連れ去り返しは罪

 相手の陳述書を読み、裁判所に行き、家に帰ってから私は居ても立っても居られなくなりました。無理やりにでも、漬物屋に乗り込んで子どもたちを連れて帰りたいと思いました。子どもたちの心が壊れてしまう前に・・・。

 刑事事件の話ですが、親権者による子の連れ去りは一度目は罪にならず(過去に逮捕起訴された例がなく)、二度目の連れ去り返しは罪になる(過去に逮捕起訴された例がある)ということを聞いたことがありました。弁護士さんも、過去の判例をたくさん探してくれて、読みました。仲間から過去の新聞の切り抜きなども見せてもらいました。子どもを連れ去られた親が、連れ戻して逮捕されたニュースも報道されていました。

 刑事事件は過去の判例が重視されるそうです。犯罪の構成要件を満たしていれば、刑事告訴は告訴状を受理しなければならないと一応はなっているそうですが、実際には受理してもらうことすらなかなか出来ません。未成年者略取誘拐罪の犯罪の構成要件が満たされていたとしてもです。

 色々聞いて、調べて、民事事件としても、刑事事件としても今回のケースが違法にならない可能性が高いことはわかっていました。

 それどころか、私が迎えに行って無理やり連れ帰れば、間違いなく私は逮捕されていたでしょう。それを承知で、連れて帰りたいと思ったのです。

 だって、無理やり連れて行かれた先で、私に会えず不安になっていないだろうか、子どもたちはどんな気持ちでいるだろうか。時間が経てば経つほど、嘘を信じてしまうだろう。きっと今も心細いだろう。「ママが僕たちのこと殺そうとした」って嘘を信じ切ってしまう前になんとかしたいと考えてしまったから。

 何度も何度も警察に通い、「日本はこんなひどいことが、まかり通る国なんですか?」と何度も何度も問いました。その後、一度目の連れ去りで、告訴状を受理してもらって取り下げることになりましたが、今でも納得がいきません。


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