見出し画像

認知症の老犬と暮らす

昨年10月中旬から老犬と暮らしています。
ミニチュアシュナウザーのイブさんです。15歳のおじいちゃんです。

3ヶ月ほど一緒に住んで、気付いた犬の介護について、まとめていきます。

迎え入れた経緯

もともとは妻の実家で義母が一人で飼っていました。

2年ほど前から名前を読んでも反応がなくなりました。
その時は老化で耳が遠くなったのかなーくらいに思っていたのですが、その後、トイレに失敗して部屋中汚していたり、狭いところに入り込んだまま抜け出せなくなったり留守番中に無駄吠えをするといったことが出てきたため、かかりつけの動物病院に相談したところ、認知症という診断になりました

とはいえ、お義母さんも諸々の事情で付きっきりで見ているわけにいかないため、我が家であれば、夫婦2人ともリモートワークになっていて、大体どちらかは家で見ていられるということで、試しに預かることにしました。

環境の変化や先住犬との関係がストレスになるようなら、戻して別の策を考えないとなと思いましたが、いまのところ問題ないまま、まもなくが3ヶ月経過しようとしています。

犬の認知症について

犬の認知症については、以下のような症状が現れるようです。

  • 夜中に突然吠える(夜鳴き

  • 日中の睡眠時間が増え、昼夜逆転の生活になる

  • 普通に歩いている途中で何度も家具などにぶつかる

  • 同じところをグルグルと徘徊する

  • 異常に食欲がでる(が痩せてくる

  • 排泄が上手くできなくなる(おもらし・そそうなど)

  • 物事に対する認識力が低下し、反応が悪くなる(名前を呼んでも無反応など)

特効薬のようなものは現時点ではありませんが、初期段階であれば、食事管理や生活習慣の改善などにより、進行を抑制できることもあるようです。
上記のような症状が出たら、早めに動物病院を受診することをお勧めします。

15歳老犬の日常

タイムラインにすると大体こんな感じです。

8時〜9時:起床
9時半:ごはん
12時〜17時ごろ:昼寝
18時半〜19時ごろ:おさんぽ
20時:ごはん
22時〜23時ごろ:就寝

起きている時はずっと家の中を徘徊しています。
ダイニングテーブルの下から抜け出せなくなって泣き叫んだり、キッチンで眠っていたりします。
入って欲しくない場所は扉を閉めるか、ペットフェンス等を設置した方が良いです。
サークルで囲ってしまおうかとも思いましたが、それだと可哀想だなと思うくらいには、まだまだ動きまわっています。

狭いところに入っていこうとするが、後退できないので
この状態になると自力では脱出できない

夜泣きは今の所ありませんが、寝付きがちょっと悪くなっているようで、寝る前1時間くらい鼻を鳴らしながら歩き回っています。
寝落ち寸前でフラフラになりながら歩いていることもあります。

「なんでそんなところで??」って場所で寝ていることも

一緒にいるとスキンシップを取りたくなりますが、目も耳も悪くなっているので、急に触ると怖がらせてしまいます。
警戒心が強い子だと噛み付くようになることもあるようなので要注意です。

15歳老犬の健康管理

これまで、大きな怪我や病気にも罹ったことがありませんでしたが、ここ最近になって、病院に相談することが多くなってきました。

去勢をしていないので、前立腺肥大の傾向があります。膀胱炎や腎臓炎の原因にもなるのですが、対処法は去勢するしかありません。
ただ、15歳にもなると、麻酔手術はリスクが高いと獣医師に言われているので、このまま様子を見るしかありません。
だいたい8歳~10歳くらいから兆候がみられるようなので、まだ元気なうちに去勢手術を検討しても良いと思います。

血液検査の結果、腎臓の数値は少し高いものの、幸い大きな問題はなさそうとのことでした。
とはいえ、1年で人間の4年分くらい老化が進行するので、半年から1年に1度の検査を勧められています。

歯磨きは今まではおやつ代りに歯磨きガムをあげていたんですが、硬いものが食べづらそうになってきたので、柔らかめのものを選んだり、犬用のマウスクリーナーを水に混ぜたりしています。

15歳老犬のトイレ事情

トイレを決まった場所ですることがもう出来ないので、常におむつを履かせています。

消化器系が弱くなってきており、下痢や便秘になることがあります。
病院でもらった整腸剤で良くなりましたが、調子悪い時は脂質が少なくて消化に良いものに変えています。(「消化器サポート」とか「消化器ケア」と書かれたパッケージで市販されています。)

15歳老犬のおさんぽ

足腰が弱っているからといって、運動をさせないと余計に弱ってしまって寝たきりになるのを早めてしまうので、おさんぽは出来るだけさせています。
最初はちゃんと歩くか心配でしたが、テンション上がると走り出すこともあります。
天候や体調にもよりますが、3km前後の距離を40~50分くらいかけて歩いています。

先住犬のぐりと一緒におさんぽ
以前ほどの力強さは無いが、ぐりを追いかけて走ることも

注意点としては、これまでなんともなかった車道と道路の間の段差がうまく上り降りできなくなりました。階段なんて絶対無理なので、避けるようにしています。

坂道も苦手で、上り坂は時間がかかります。
逆に下り坂は小走りで駆け降りていますが、本人の意思なのか、踏ん張れずにそうなってしまっているのかはわかりません。
危ないなと思ったら抱き抱えてあげるようにしています。

色々な匂いを嗅いだり芝生や土などいつもと違う感触を味合わせて刺激を増やすのは認知症予防や抑制に繋がるらしいので、毎回ちょっとずつコースをアレンジしています。

15歳老犬の食事

以前と比べて食べるのが下手になりました。ご飯の位置や残量の把握が出来ないようで、お皿に顔ごと突っ込んで、顔を擦り付けながら食べるているような状態です。
お皿からこぼれるし、口からもポロポロ食べこぼしするし、顔も床もベチャベチャになります。

食べている途中もフラフラ歩き回るので、食べ終わるまでかなり時間がかかります。1頭だけなら放っておけますが、多頭飼いだと、他の子が盗みにくるので、ゲージなどで仕切ってあげた方が良いです。

シニア犬用のフードはカロリー高めに作られていますが、それでも規定通りの量を与えていても痩せてきます。
Max時8kg強あった体重が、現在は6kg台前半と肋骨が浮き出るくらい痩せてしまっています。
なので、獣医師と相談のうえ、1.5倍くらいの量を与えるようにしています。

おやつをあげる時も、匂いのする方向に当てずっぽうでかぶりついてくるような状態です。手渡しで与えようとすると手ごと噛まれそうになるので注意が必要です。

15歳老犬のお風呂

もともと水は苦手なのに、見えない恐怖も相まって蛇口をひねっただけで大絶叫&大暴れします。
それで怪我をされても困るので、基本的にはトリミングサロン等に連れて行ってプロにお任せしてしまうのが良いと思います。

ただ、施設によっては老犬を受け入れていない所があったり、前述のような事情で、やむを得ない場合は出てきます。
家でシャンプー時は、湯船にお湯を張ってその中に入れると、動きが制限されるで、洗いやすいです。

おわりに

子犬を迎えた話はよく見聞きしますが、こういった話はあまり見ないように思うので、あえて書いてみました。

大変なことも増えましたが、子犬に戻ったような感じの可愛げも増しました。

この3ヶ月の間もちょっとずつ衰えを感じていますが、少しでも長く一緒にいられるように、そして余生を楽しく過ごせるように、サポートしてあげたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?