弱いことは悪ってすごい考えだ。強者に有利が過ぎる。

松本人志氏関係の報道、ジャニー喜多川氏の時より個人的にしんどいのは、擁護する声が強いこと。
事実関係が分かっていない(とする)以上、擁護ではなく、個人的な考えと言ってしまえばそれまでなのですが、日本社会のホモソーシャル感やウィークネスフォビア感が駄々漏れていて、触れるのがしんどい…(じゃあ見るな、ですよね、出来るだけ見ないようにしている…その自分でこの状態なので、なんらかの性被害等で傷ついた経験のある方を勝手に心配している…)。

読売テレビ社長の「たとえば報道番組で、松本さんと被害に遭われた女性が対決してくれるというのであれば、今すぐにでも私は放送したいと思う」という言葉が…なんというか、もう、なんというか、ちょっと真面目に吐く…
真面目に吐くってなんなのかって話なのですが…吐く…勝手に吐いてろ...うん吐く…。

被害に遭われた、とか丁寧語を装っているけど、対決って言ってる時点で、なんかもう、いろいろ透けて見えるというか…
そういう人いる…実際にいる…だからむり…_(:3 」∠)_

これを二次加害と言えるかといったら、たぶん言えない範囲のことなんだとは思う。そういってしまったら、表現の自由が…っていう話につながると思うので、言う事自体にとやかくは言えないんだけども…

なんというか、なんだろう…
麻生さんの「弱い子がいじめられる」じゃないけども…

被害にあったら警察行けとか簡単に言う人もそうなんだけども…

逆に、警察の何をどれだけ知っていてそんなに信じているのだろう…
公権力っていうだけでそんなに無条件に信じられるのだとしたら、そのピュアさは本当に、逆に、なんなのだろう…信仰?強者信仰??役職信仰??
その勢いで親とか友人も全部信じてる?だとしたら、わりと本気ですごいな、と思うんだけども…
少なくとも、そういう発言をする人自身が、自分が〇〇署の〇〇です、とは名乗っていないわけで…

って言うと、たぶん、じゃあお前は法治国家にいないのか、公権力を一切頼らないのか、信じていないのか、って詰めてくる人いるんだけど、そうじゃねえのよ…
そうやって詰めてくるアンタは誰で何なの…なんで公権力側(強い側)に当然の如く立脚しているの…って思う、のだけど。

で、ウィークネスフォビアって、言ってしまえば権力志向というか、嗜好というか、指向というか…強い人について、弱い人を叩く…
それを正当化するうえで、被害に遭った人の欠点をあげたり、隙を責めたり、過失を突いたり、事態の正当化を主張するのだけれども(裁判でなら真実が明らかになり正当な結果が得られるはずだという過信も含む)。
じゃあ裁判の実際がどのくらい「正当」な判決を出しているか、そも「正当」ってなんやねん、てことには、突っ込んでいかないわけで…

というのも、松本さんが裁判で勝っても負けても、そんなに失うものが無い状態で言ってるじゃないですか…。
仮に裁判で負けたって「信じてたのに裏切られた」みたいなことを言えば、なんか信じてた自分自体は間違ってない、っていうぼやけた地点に落ち着けるじゃないですか…逆境にあっても松本さんを信じた俺、みたいになるじゃないですか…(復帰後の信頼関係に期待…みたいな)。
いや、そもそも他人のプライバシー(性行為等事情)を信じる関係性ってのが何なのかよくわからず…どんな近しい関係でも、そんな全部知ってて信じるものなのです???だとしたら、それをまさにホモソーシャルと呼ぶんだと思うのですよ…。そういう「付き合い」を「そういうものだ」、としてきた構造、そこをいい加減ちゃんと見ないと…そういうのがもう時代に即してないし…っていう話なのではないですかね…このところ起きている大体のこと…。性的同意っていう言葉を受け入れたくない層の悪あがきにも見えるというか…。
で、そういう結束で成立してしまう社会というもの自体を疑問視する事態、だと思うのですよ。政治の裏金等然り…。そういう意味で、個人をつるし上げる方向性みたいなものは望んでおらず…。

で、被害に遭ったら警察に~って言う方達って、なんていうか、それ、公正な第三者っていうポジションではないと思うんですよ。

で、裁判で松本さんが勝ったらたぶんドヤることが予想されるというか…。
ほらみろ、これだから冤罪が生まれるんだ!的な…いやいや、そのやりとり自体、もう、一個一個、被害に遭った方の口を散々縫い付けてきたやり方だと、思うんですよ…もうやめて…ま、まじで…
冤罪はもちろんダメで、そのうえで、そういう話じゃないでしょうこれ...って延々説明させてはだめだと…思うのですよ。
もう、その辺自ずと学べるだけの判例は、いくらでもあるでしょう…

で、そういうことを書いたら書いたで
そんなことより〇〇については触れないのか、偽善者が、とか。
〇〇の件ではこう言ってたくせに今回のことだけこう書くこいつは〇〇だ、みたいな、よくわからん話になって、まぁそれはつまり、私程度の人なら発信元の照会をしたり訴訟を起こしたりしないであろうところを見越したうえで書いたりするわけで…
(名誉棄損という罪状は、そもそも名誉が認知されている人じゃないと訴えづらいし、侮辱罪っていちいち訴訟起こすにはお金と手間と、同一人物から繰り返されるなどの証拠を揃えたり、こちらの傷つき度合いなどを証明しなければならず、つまり手間オブ手間…お金ももちろんモノを言う…)。

正直、私程度の人間の素性、本気を出せばだいたいの人が調べられると思う。そこまでする執念がある人が現時点でいないだけで、芸能関係者に対してはそういう執着や執念を燃やす人がいくらでもいる。
そういう非対称性が、一般人と芸能人、イチ芸能人と大御所芸能人、という中でも存在すると思う。同時に、忖度や話題性、利用価値などもあると思う。

でも、なんていうか、そういうのちょっと脇に置いておいて。
事実かどうかわからないっていうのなら、まずちょっと、その、話に食いつく勢いを…その勢いに呑まれている自分自身を…振り返ってはいただけはしまいか。いただけませぬか。読売テレビ社長さんよぅ…。

そういうお前もニュースで読んだだけの記事について執念深いことを今日書いていたじゃないか、と言う人がいたとして。
まぁ、そこまで真面目にこれらの言葉を読む人などいないと思うけど。

いや、うん。お前がどう、お前はこう、言うその口を、指先を、ちょっと自分に向けてみませんか、と言いたい…
たぶんだけど、知り合いでもなんでもない私たち。
知り合いでもない人同士は、基本的に最低限の礼節を持って関わるところから始めるしかなくないですか…
たとえそれが芸能人という、こちらが一方的に知っているかのように錯覚する対象だったとしても(何度も目にしているとそれを意識せずとも信じるバイアスというものも、人にはあるわけでして)。

松本さんを信じる!という方がいること自体は、良いも悪いもないんだと思うんですけど(私だって、ファンである対象に対してそう思うことがある)、無責任に盛り上がったり、まして火に油を注ぐ形で「対決」を望むようなことは、本当に…被害に遭った(と訴える)人間をなんだと思っているのだろう…と思う。

自殺したら信じるとか、自殺したらそんなに辛かったのかって理解するとか、そういう生贄あと何百人、何万人必要なのだろう…
無関心よりはいいじゃん、ていう話ではないと思うんだよなぁ…
そんなに、被害に一切遭わない強さ、加害を一切行わない強さ(正しさ)、みんな持ってんのかっていったら、持ってないからこそ弱者叩きが安心とセットで脳内麻薬になってるんじゃないですかね…
だから人間、戦争をやめるつもりないのかな…

誰に言ってんだ、問うてんだ、っていったら、全部自分ですけど。
なんかこう、報じている側がどのくらい自覚的かわからないですけど、人間の醜悪さみたいなものを無防備に言語や映像を用いて放出してしまわないでほしいと思う…報道だけが悪なわけでは決してないし、それをエンタメ化してきてしまった経緯が方向転換を難しくする側面は多々あると思うのですが…膿は、出すしかないのかもしれませんが…うん…なんか、急速にそんなに情報の扱いに手慣れるものだろうか…にんげん…難しいですよ…
いや、それが現実だって言われたら…そうさのぅ…努力一択なのか、情報受け手…分業とは…社会とは…

被害に遭うって、見世物になるってことじゃないんですよ。
見世物になる覚悟をしなきゃいけないことでもないし、見世物になっても仕方ないでしょってことでもないんですよ…被害に遭いたくて遭った人なんていないと思いますし、仮に落ち度があったとして、自分の予想が甘かったとして、それで見世物になっても仕方ないよねって被せてくる人って、意味わかんないんですよ…いや、わかるのかな…私だって正しさの塊なわけではないし…でも、やめませんか、といいたい。

だから、対決なんて場を用意して煽ろう、などと思わないで欲しいです…
人の人生を勝手に勝負の土俵に上げたり、エンタメに仕立てて消費しないでほしい…
じゃあ被害なんて訴えるな?じゃないんですよ…
一人一人、どうにか、自分のようにしんどい思いをしないようにと、声をつないでくれて、今があるんです…聞く耳がないならせめて、かき消さないでください…と思います…かき消して、無いことにしないでください…と思う。

お願いしたいなら対価を用意しろっていうなら、それ、ヤクザの手口ですからね…難癖つけたモン勝ち…負わせたもの勝ち…追い込んだもの勝ち…カタギならカタギの道理を生きましょうよ…。人間を…極めた道じゃなくとも…。

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