ヒースと合体 【38歳で突然スピリチュアル能力が開花した話・42】
前回の続きです。
7月中旬のある日。
夜、家で『誰か』来ました。
お腹がギューーーっと硬くなり、耳鳴りがします。
ちょっとクラっとして目の前にあった子供の本棚に掴まりながら
「だれ?」
と聞いてみました。
ヒースでした。私のナントカセルフ。
『俺は心を入れ替えた。
もう怒らない。俺が支える』
みたいな事を言った・・・と思います。
それで。
入って来ました。身体に。ヒースが。
にゅ〜って。
目を閉じると、自分の頭の上にもう1個頭がある感覚。
自分より頭一つ分大きい誰かが自分の中に居るのがはっきり分かる。
確かにヒースは私の中に居る。
でも別々。
だから会話出来る。
中に居るから会話がすんごいスムーズ!
しかもお腹ギューならずに喋れる!
これ、イイかも!!
ヒースは軽めな感じで相変わらず性格が読めません。前はあんなにキレてたのに。
『今日やる事さっさとやれば全部12時までに終わるって!
だいじょーぶ!心配すんなって!
ちゃっちゃっと終わらせてシャワー入ろうぜ!』
みたいな感じです。
『俺、ギュー(ミカエル)とは仲直りしたんだ』と言ってきましたが、私にはヒースが何で怒っていたか全く分からないので「ふーん」です。
どうやら今回の【合体】はギューの許可があっての事らしく、本当はあんまりお勧めの方法じゃないんだとか。
依存してしまうからだ、と言っていました。
分かる気がする。
いつも中に居て、いつも話せる。この安心感。
依存しそう。
3日間、ヒースは私の中に居ました。
常に2人で話しながら行動しました。
このヒースが意外と面白くて、頭の中で会話して笑ったりしながら日々過ごすのはとっても楽しかったです。
世界樹カプセルホテルのアデルの所にもヒースと一緒に通いました。
アデルはまだ真っ黒ですが、ボロボロとこぼれなくなってきました。
少しは回復しているようです。ずっと目を閉じて眠っています。
カプセルホテルの中で寝ている黒焦げアデルの横にヒースと二人で座り、ヒースに「オロナイン以外にもっと良い治療法ないかねえ」と聞いてみました。
『・・・・・アロエ?』
と言われました。
さすが私のナントカセルフ。知識浅っ!
でもまあとりあえず、オロナインをアデルの全身に塗りたくった後、上からアロエの葉をペタペタ貼っつけてみました。
3日目にヒースに『離れる』と言われた時は一瞬だけ「寂しくてやだ」と思ったけど、でもすぐに納得しました。
自分でも分かる。このまま長く一緒に居るのはやばい。確実に依存する。
『大丈夫だから。いつも居るから』
と言ってヒースは身体から出て行きました。
意外と時間がかかる。背中、腰、おしり、足・・・ってビリビリしていって、徐々に抜けていくのが分かる。
寂しいけど、理由は分からないけど皆んなが私の為を思ってこういう事をしてくれたんだという事は伝わって来ました。
ヒースが身体から出て、3日ぶりにギューと話してみると。
あれ?お腹がギューーーってならないで話せてる?
『慣れたんだ』
とギューに言われました。なるほど。
何だかいつものようにお腹ではなくて、胸で話している感覚がある。
このための合体だったのかもしれない。
後日。
ギューと一緒に世界樹カプセルホテルのアデルにオロナインを塗りに行きました。
途中でアデルが急に大きな目を開けてガバッと起き上がり、私の首を絞めてきました。
アデルに力がまだないから苦しくはない。アデルは気が動転している感じで、意識がハッキリしていない。
どうしていいか分からずそのままにしていたら、誰かが止めに入ってくれました。ギューじゃない・・・父さん?
胸がじーんとする。
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