あなたのせかい
「世界が不満なら、創ればいい」
そう言ったのは貴方でしたね。
それにしては、貴方の創る世界は絶望に満ちていた。
しかし、そんな世界に夢を見たのも事実です。
私は、貴方の世界の中で生きていた。
貴方が死んで世界が死んだ。
私は不満の海に再び放り込まれました。
貴方の世界では、死は綺麗なものでしたね。
でも、貴方と一緒に世界も死んだ。
この不満の世界で
貴方の死は、ひどく汚くひどく苦しいものでした。
私は、世界を創ることができない。
貴方の世界が終わっても、私はまだここにいます。
貴方の世界の幻影を追って、
私はこうも生き続けています。
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