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都構想、住民投票から考える

住民投票で稀に見る僅差で否決された都構想。
この記事は都構想自体には触れず、結果を受けた反応に対して主に書いていく。

住民投票後、Twitterで

この画像が多く出回り、老害だと騒がれていた。

確かに世代別で70代以上だけが反対なのに全体で否決されたというのはそう思いたくなるのも無理はない。
ただし、それは各世代の投票率に明らかな差がなかった場合だ。

本来このグラフを見ての感想は現役世代の投票率が低いことに対するものになるべきなのに、ネットでは老害老害と盛り上がりテレビでもシルバーデモクラシーという言葉でセンセーショナルに騒がれている。
普通に考えれば、いくら高齢社会とはいえ20代〜60代までの人数より70代以上の方が多いわけがないのだからこれは現役世代の投票率が低かったとわかるだろうに。

私自身もこう思ったし、他にもこのような意見は見たがその中で現役世代の投票率が低いのが悪い!というようなまとめもまま見られた。
しかしそこで思考を止めてもいいのか、確かに投票に行かないことは悪いのだが、もっと投票しやすい環境も必要なのではないだろうか。

昔、お金がなくて言い方はおかしいが仕事を掛け持ちした結果週8勤務をしていた。月に3日4日しかない休みは当然溜まった家のことや体力回復のため寝ていたら終わった。
その後もっと賃金の高い職場へと転職したが帰宅は毎日0時を余裕で回っていた。
周りには9時〜18時・週5日勤務のような一般的な働き方をしている人も多かったが土曜日曜も関係なく働いたり、仕事を掛け持ちしている人も数多くいた。

正直これだけ仕事に割く時間が多いと投票に行くことすら辛い。そんな体力的余裕はない。
(一応言っておきますが期日前投票などを使ってちゃんと投票はしていました。しかし本当にしんどかったです。)
もちろんそんな中でも普通に休日も活動できる人もいるとは思う。でも逆にそうじゃない人もいるということをわかって頂きたい。

単に投票しても自分の一票ごとき特に意味はないし〜と考えて行かない人がいることは否めない。
ただ行きたくても行けない人たちだって存在しているのだ。

ここまでで私が言いたかったことは、誰かを悪者にして終わるのではなくなぜそうなのかを考えてみてほしいということだ。
わかりやすい標的を批判しても現状を改善することは難しい。このままではいけないと思うのならその原因にも意識を向けることが、少しでもより良い社会に繋がるのではないだろうか。

※過去アカウントからの転載です

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