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初めてのひとりお籠り日記②
朝の光を浴びながら、次の日のことを憂うことを久しぶりにしなかった。
今まで、常に何かに追われていたような気がする。定時をゆうに超えて続く仕事も、私の善意を貪り食う雑用や人間関係も、引っ切り無しに届くメールやLINEも、それらのしわ寄せで窮屈そうなこのワンルームの部屋も、少しでも気を抜けば食器で溢れる小さなシンクも、溜める余裕のないユニットバスも、私の朝から希望を奪うには充分過ぎた。
でも、今日は違う。明日の事を考えても体調を回復させる事しかやることがないし、明後日も明々後日も同様だ。
仕事には行かないし、「体調が悪い」という名目でメールやLINEは開かなかった。家事も、少しずつやればいいんだ。時間はまだある。急かす人はいない。
朝起きて、朝日を少しでも綺麗だと思えたら、心も回復してきたと言えるのかもしれない。
兎に角今は体を休めるのが最優先で、そんなことにまで気を遣えなかったけれど。
何もしない、は最高の何かに繋がるとプーさんは言っていたけどどういう事だろうか。
そんなことを考えながら、何もしなかった今日を温かい毛布で包んで、朝を待とうと思う。
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