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なにもないセカイ 少女はそう例えた まっしろなセカイ 少年はそう例えた そのセカイはキョムだった ーーーーー 青空が高く、空気が乾いて冷たい冬の晴天 小春日和ではない晴天 「………最近の絵本て、難しいのね」 一冊の絵本をひらいた女性がいった 「子供は感受性豊たかですからね この絵本をどうとるのか、楽しみです」 優雅に紅茶を嗜む男性が応えた 二人がいるのは洒落たカフェ アンティーク調の調度品と品のある食器、カトラリー 真っ赤な 真っ黒な 絵本