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散文詩

175
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2018年10月の記事一覧

蓮のはな

泥から生まれる美しいはな

水を纏い
美しく

月明かりに
照らされて

太陽に
照らされて

闇のなか
一輪の光となる

臥待月
5年前

ふと
泣きたいような
叫びたいような
不思議な感覚になる

泣きたいわけではない
哭きたいわけでもない

叫びたいわけでもない

ただ黙っている

そうすると

蟠る
もやもやと
わだかまる

呼吸を止めて
視野を狭めて

闇に近づく

臥待月
5年前
1

手をひらいてとじて
流れる星を掴もうと
目の前の煌めきを
隠したい

乞い願うは
君の姿

まみえる奇跡を
待っている

臥待月
5年前
1

たわいない
言葉の羅列

読む空気
読まぬ空気

視線一つ
表情一つ

感じるは
それぞれ

命削って
生きている

臥待月
5年前

まわりの

呼吸
感情

眩暈のような
呼吸がとまる

なんで
なんで

私なんて
消えてしまえと
呪うのは
助けてと
叫べない
叫ばない

自分の言葉を
奪ったまわり

自分で自分を
殺そうとする

すべて気づいて
すべてわかって

消えるのは
ずっと先だ

臥待月
5年前

高すぎる
壁を見上げ

静かに
息つく

まずはどこから
始めようか

まずはどこから
固めようか

地道に進める場所を探す

臥待月
5年前

愛する肉親の子供だから かわいい     かわいい   大切だ なんて 言われ続けりゃ 言葉を失い 声を喪い 笑って 嗤って いずれは 表情まで 消え失せて 愛し子は 鬼となる

If
もしも
なんて
笑えない

未来は未知で
未知は定めで

数多の「If」が
あるけれど

きっと
きみの魂が
定めた導が
正解なんだ

臥待月
5年前

呼吸を止めて
心臓の音を聞く

どくり
    どくり

静かなのに
大地の脈動の様に
力強く動いている

ちいさな息吹きは
とくり
    とくり
音も小さく弱いけど
たしかに動いている

愛しめ人間よ
 愛しめ世界を

臥待月
5年前
2

喉を掻き斬って
血と泡が溢れる
呼吸は斑に零れ
痛みはどこかへ
消え去ていった

それでも嗤う君
にたりと嗤う君

壊れたのは何時
壊されたのは?

同じを作らない

立ち上がった君
手を差し出した

「同じ」を救う

戯言じみた戯曲

臥待月
5年前
4

忘れてしまった
一枚の絵

いつか
どこかで
みつけたとき

きっと
鮮明に思い出す

苦いも甘いも
色を
呼吸を
そのままに
甦るのだろう

臥待月
5年前
1

ただ一編の
愛を紡いで
あなたと
出会うの
私の夢よ

臥待月
5年前
1

心の臓を
喰らいて
生きるは

魔物か
人間か

愛を探すは
心の臓など

嗤えるモノだ

人間を愛せ
人間を憎め

心の臓を喰らいて
汝は生きながらえる

臥待月
5年前
3