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蓮のはな
泥から生まれる美しいはな
水を纏い
美しく
月明かりに
照らされて
太陽に
照らされて
闇のなか
一輪の光となる
臥待月
6年前
ふと
泣きたいような
叫びたいような
不思議な感覚になる
泣きたいわけではない
哭きたいわけでもない
叫びたいわけでもない
ただ黙っている
そうすると
蟠る
もやもやと
わだかまる
呼吸を止めて
視野を狭めて
闇に近づく
臥待月
6年前
1
手をひらいてとじて
流れる星を掴もうと
目の前の煌めきを
隠したい
乞い願うは
君の姿
まみえる奇跡を
待っている
臥待月
6年前
1
たわいない
言葉の羅列
読む空気
読まぬ空気
視線一つ
表情一つ
感じるは
それぞれ
命削って
生きている
臥待月
6年前
まわりの
音
呼吸
感情
眩暈のような
呼吸がとまる
なんで
なんで
私なんて
消えてしまえと
呪うのは
助けてと
叫べない
叫ばない
自分の言葉を
奪ったまわり
自分で自分を
殺そうとする
すべて気づいて
すべてわかって
消えるのは
ずっと先だ
臥待月
6年前
高すぎる
壁を見上げ
静かに
息つく
まずはどこから
始めようか
まずはどこから
固めようか
地道に進める場所を探す
臥待月
6年前
愛する肉親の子供だから かわいい かわいい 大切だ なんて 言われ続けりゃ 言葉を失い 声を喪い 笑って 嗤って いずれは 表情まで 消え失せて 愛し子は 鬼となる
If
もしも
なんて
笑えない
未来は未知で
未知は定めで
数多の「If」が
あるけれど
きっと
きみの魂が
定めた導が
正解なんだ
臥待月
6年前
呼吸を止めて
心臓の音を聞く
どくり
どくり
静かなのに
大地の脈動の様に
力強く動いている
ちいさな息吹きは
とくり
とくり
音も小さく弱いけど
たしかに動いている
愛しめ人間よ
愛しめ世界を
臥待月
6年前
2
喉を掻き斬って
血と泡が溢れる
呼吸は斑に零れ
痛みはどこかへ
消え去ていった
それでも嗤う君
にたりと嗤う君
壊れたのは何時
壊されたのは?
同じを作らない
立ち上がった君
手を差し出した
「同じ」を救う
戯言じみた戯曲
臥待月
6年前
4
忘れてしまった
一枚の絵
いつか
どこかで
みつけたとき
きっと
鮮明に思い出す
苦いも甘いも
色を
呼吸を
そのままに
甦るのだろう
臥待月
6年前
1
ただ一編の
愛を紡いで
あなたと
出会うの
私の夢よ
臥待月
6年前
1
心の臓を
喰らいて
生きるは
魔物か
人間か
愛を探すは
心の臓など
嗤えるモノだ
人間を愛せ
人間を憎め
心の臓を喰らいて
汝は生きながらえる
臥待月
6年前
3