普通
「普通」が嫌いだ。
勝手に普通を作り、勝手に普通の枠組みに入れて普通を作っていく。
みんなの普通が違うのに。
そんな普通が嫌だった。
自分の中にも普通があった。
義務教育を終え、高校に通い、大学に4年間通い、就職活動を経て勤める。
これが普通だった。
普通なこと普通に過ごすことだった。
僕の中の普通の外にある過ごし方をする人を、普通ではないと断罪することもあった。
普通の外にある過ごし方をする人を、羨ましいとかっこいいと思う時もあった。
そんな中で普通の生活をしてきた。
過去の普通の生活はもう変わらない。
これからを普通ではない生活にする憧れもある。
でも今まで普通を過ごしてきた人が普通ではない生活を送ることは考えにくい。
そして、普通の生活が普通に遅れていることも難しさも少し感じる。
人生は予定通りにいかないのはわかってる。
そもそも予定のない人間だけど。
予定通りはないけれど想定外のことが起こった。
これが普通ではない生活なのかもしれない。
そう思った。
でも、その先で起こったことはある種の普通だった。
また、普通だった。
普通を探る時に、定量面で平均を知ることがある。
ある時、収入の話になった。
自分の収入が世間から見ると低い方だと思っていた。
いろんな情報元はあるけれど、あるところによると、僕の収入は平均的であった。
また、普通だった。
そんな僕が結婚をする。(まだ届出を出してないから[する]と書いた)
僕の人生にないことだと思った。
初めての普通ではないかもしれない。
僕みたいな人間がすることではないことのはずだ。
完全に普通の外の過ごし方だ。
普通の外の過ごし方を長く歩んでいきたい。
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