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【建築探訪】vol.7 日本のロンシャン礼拝堂⁈『旧 倉敷市庁舎』
設計:丹下健三
倉敷というと何が思いつくだろう。
おそらく大多数の人が白壁やなまこ壁の蔵屋敷などの伝統的な建築物が有名な倉敷美観地区を思い浮かべるだろう。
自分の記事を読んでいる人の中には、大原美術館や倉敷アイビースクエアを真っ先に思い浮かべる人もいるかもしれない。
しかし、今回紹介するのは旧倉敷市庁舎(現 倉敷市立美術館)
設計したのは、建築ファンならだれでも知っているであろう丹下健三だ。
美観地区などの陰に隠れがちだが、倉敷を代表する建築スポットである。
倉敷に行った際には絶対に行きたいと思っていた場所の一つだ。
( 行きたい場所 第1位は大原美術館 )
ちなみに、美観地区からは歩いて10分もしないようなところにある。
倉敷駅から歩くこと15分
白壁の蔵屋敷などに彩られた歴史的な街並みが見えてきた。
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倉敷で行きたい場所ランキング第一位の大原美術館に向かう。
時短開館のため、受付が終わっていた…
さて、どう過ごすかと考えたとき丹下健三設計の旧倉敷市庁舎の存在を思い出した。
美観地区から歩くこと数分、その外観が見えてきた。
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ひと目見て『モダニズム建築だ!』と思わずにはいられない特徴的な外観をしている。
もともとは倉敷市庁舎本館として設計された建物で、現在はコンバージョンされて倉敷市立美術館として利用されている。
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構造は現場打ちのRC(鉄筋コンクリート)のラーメン構造を主構造、プレキャスト・コンクリートが副構造として採用されているという。
水平垂直のラインがキレイに出ていて美しい。
梁の端部が飛び出しているあたり、『現代の校倉造り』呼ばれるのも納得できる。
エントランス部分のキャノピーも印象的だ。
重量感ももちろんだが、水平垂直を基調としている建物で唯一の曲面だからか強い存在感も放っている。
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館内は打放しコンクリートの壁や梁・柱の迫力がすごい!
だが、入ってすぐのエントランスホールに高さ10mを超える吹き抜けがあるからか、重苦しさといったものは感じられない。
エントランスホール中央部にはル・コルビュジエ設計のロンシャンの礼拝堂を思わせるような空間が広がっている。
打放しコンクリートとの組み合わせがすごく美しく印象的である。
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外観デザインとは異なり内部はずいぶんと凹凸の激しいデザインとなっている。
エントランスホールだけでなく市長室の机や椅子、違い棚や講堂まですべて丹下健三がデザインしたという。
こちらの方も機会があれば見てみたいものだ。
(特に教会内部を思わせる講堂は丹下が注力してデザインしたという)
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コンクリートの無彩色の中に、赤や青、黄の原色が急に現れるあたり、前川國男設計の東京文化会館に通ずるものを感じる。
旧 倉敷市庁舎が1960年、東京文化会館が1961年に完成と同時代に計画された作品という共通点もある。
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建物を楽しんだあとは、美術館の展示を見る。
観覧料は高大生100円、一般210円とお財布に優しい。
倉敷出身の日本画家”池田遙邨”のコレクションを中心に展示されていた。
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北側に出るとイベントスペースなんかに使われそうな空間が広がっていた。
こちらも南面同様、水平垂直のラインがきれいに現れていて美しい。
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倉敷を訪れた際にはぜひ訪れてほしい。
倉敷市立美術館
(旧 倉敷市庁舎)
岡山県倉敷市中央
JR山陽本線・伯備線
倉敷駅から徒歩17分
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