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【全文無料】競技シーンにおけるバージョン分けのすすめ


どうも、アーチーです。

久しぶりの記事執筆です。

最近は、自分の中でデュエル・マスターズで「勝つ」ため研究することが多く、自分の中で考えがまとまってきたことを記事にて解説したいと思いました。

その中でも今回はカードの「バージョン分け」についてです。


⚠︎これは競技としてデュエル・マスターズで勝つためにプレイすることを前提としています。

⚠︎この記事は個人の意見により、その他団体などの意見を反映させるものではありません。


1.はじめに


皆さんはデッキを組む際にカードの採用を考えるとき、そのカードのレアリティ、バージョンについて考えていますか?


多くの方は、気にせずに採用されるカードを一種類のバージョンにそろえていると思います。

その中にはお気に入りのバージョンであったり、最高レートでそろえる人も多いと思います。



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20thのBシクカッコいいですよね



私自身もこれまでは気にすることなく、バージョンを揃えてプレイすることが多かったです。



唯一、ほとんどの競技プレイヤーがバージョンを分けるデッキとして認知しているデッキは【オボロティガウォック】でしょう。

私も所属させていただいている、深夜vault部の垢BANチキン選手によって記事が書かれているので、良かったら読んでみてください。



私は、最近この記事を改めて読み返し、このバージョン分けによる恩恵を得られるのは【オボロティガウォック】に限ったものではなく、他のデッキにも活用できると考えました。


「でも、山札の中に自分のカードを戻すカードを採用してないデッキは意味ないよね?」

と思われた方も多いと思います。 


しかし、今の環境では多くのデッキが《お清めシャラップ》を採用しており


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バージョン2種類持ちです。


環境上位の【4cダムド】では《超次元エクストラホール》や《龍素記号Xfクローチェ・フオーコ》などの相手の墓地のカードを山札に戻すカードが採用されています。


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こいつらも2種類あります


そのため、どのようなデッキを使っても、自分のカードが山札に戻りやすい環境なので、1枚でも公開領域のカードを知るために分けた方が良いデッキはあります。




2.分けた方が良いデッキ



まず、分ける意味がほとんどないデッキの見分け方は

・山札に何があるか分かっても選択するプレイングが変わらないデッキ

です。例を挙げるとしたら【赤単速攻】や【赤白ノヴァ】だと思います。

これらのデッキは「手札」を軸に何をプレイするかを決めるので、山札にどんな"カード"が残っているかという情報はプレイングに関与しづらいです。

つまりこれに当てはまらないデッキに採用するカードは、バージョン分けした方が良いデッキになります。



3.分けた方が良いカード



先程解説した分けるべきデッキの中でもバージョンを分けた方が良いカードとそうでないカードの差について解説していきます。

バージョンを分けた方が良いカードは


・山札にあるかないかでゲームの勝敗に関わるかもしれない

の項目を満たしているカードだと考えます。

言ってしまえば「全てのカード」です。


その中でバージョンを分けた方が「効果が大きい」カードは

・ゲーム後半にプレイすることでそのゲームに及ぼす影響が大きい

ことが挙げられます。

【5cコントロール】でいうと《闘争類喧嘩目ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》や《聖魔連結王ドルファディロム》、《龍風混成ザーディクリカ》

【4cダムド】でいうと《超次元エクストラホール》《龍素記号Xfクローチェ・フオーコ》《S級宇宙アダムスキー》が例として挙げられます。

山札に《お清めシャラップ》があると分かれば、もう一枚をマナに埋めてもライブラリアウトする心配はありませんし

《龍風混成ザーディクリカ》や《聖魔連結王ドルファディロム》も盤面を返せるカードで1枚で勝敗が決まりやすいです。

《S級宇宙アダムスキー》が山札にあるならマナに埋めて、増えたマナでリソースを稼ぎに行ったり相手を妨害するプランが取れますよね。



対してバージョン分けすることによって「効果が薄い」カードは

・ゲーム後半にゲームに及ぼす役割が少ない

ことが挙げられます。

【5cコントロール】でいう《フェアリー・ミラクル》《ドラゴンズ・サイン》などでしょうか。

【4cダムド】だと《フェアリー・Re・ライフ》とかですね。



ただこれらのカードも効果が薄いだけで、分けた方がいいと思われます。

例えば、残り山札が4枚の時にドローするかもしれないカードが1枚でもわかれば、後に取るプレイングは変わるかもしれません。

また直近のコントロールデッキに採用されることが多い《神の試練》入りのデッキだと、残り山札に《フェアリー・ミラクル》があるという情報だけで、山札が少ない状況から《神の試練》を唱えるかどうかを判断できます。



4.バージョン分けによるデメリット


デメリットは特に多くはありませんがいくつか紹介します。

①プレイ難易度が上がる

4枚同じカードを使っている時よりも考えることや記憶しておくべきことが多くなるので、必然的にプレイングの難易度が上がります。

といっても覚えられなかった時には、4枚同じカードを入れている時と変わらない動きになるので、大きく影響を与えるわけではありません。

またインターネット上で対戦できるDMvaultでもバージョン分けは対応していないので、リアルでの練習環境が必要になります。


②ランダムハンデスを撃たれた場合手札がバレてしまう可能性がある

《五郎丸コミュニケーション》で初期バージョンの《"龍装"チュリス》を手札にしてターンエンドしたとします。

返しの相手のターンで《特攻人形ジェニー》で再録バージョンの《"龍装"チュリス》をランダムハンデスで墓地に落としました。

こうなった時、相手視点手札にまだ《"龍装"チュリス》があることがわかっているのでもう一度ハンデスをしにいくプレイなどを取られることがあります。


《絶望と反魂と滅殺の決断》のような任意ハンデスや《ロスト・ソウル》《悪魔龍ダークマスターズ》のような全ハンデス、ピーピングハンデスが主流でランダムハンデスは流行っていないので、今の環境ではこのデメリットは大きくないと思っています。(個人の感想です)


③採用枚数がバレる可能性がある

例えば《フェアリー・ライフ》をバージョン分けした状態で4枚採用したとします。

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分けた《フェアリー・ライフ》のバージョンをABCDに例えます。

あるCSで、1回戦でAとBとCのバージョンの《フェアリー・ライフ》が公開領域に現れました。

そして2回戦目にDの《フェアリー・ライフ》が公開領域に見えた時に、対戦相手のプレイヤーが1回戦をバージョンまでよく見て観戦していた時に

対戦相手「《フェアリー・ライフ》はABCDと4枚採用されているのか!」

と気づくことができます。

回戦数を重ねて、対戦を他のプレイヤーに見られる機会が増えれば増えるほど採用枚数はバレていきます。

昨今の情勢で観戦禁止であったり、2本先取の試合などが少ないことや、そこまで注目して見ているプレイヤーが少ないので実際にはあまり考えなくても良いデメリットです。

そのデメリットを少しでも防ぐには、相手視点でなるべく分かりづらいバージョンの分け方を選択したほうが良いでしょう。




5.バージョン分けを利用したテクニック

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こちらは6/5に行われたTSUTAYA鈴鹿csで準優勝した【5cドルマゲドン】のリストになります。

この時はまだバージョン分けの研究途中で、全てのバージョンが分かれてないことをお許しください。


ここで着目して欲しいポイントが《ドレミ団の光魂Go!》のバージョンです。

《ドレミ団の光魂Go!》はバージョンが丸枠、新枠、プロモの3種類あります。

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この中で2枚をバージョン分けして入れるのであれば、[丸枠+新枠]の組み合わせが"相手視点からバージョン分けしていることがわかりづらいため"良いと思われます。


しかしこのリストでは[丸枠+プロモ]の組み合わせにしています。

理由としては、[丸枠+プロモ]というあえて相手視点からわかりやすい組み合わせを選ぶことで、相手は

「《ドレミ団の光魂Go!》が[丸枠+新枠+プロモ]の3枚入っているのではないか?」

採用枚数を3枚に思わせる効果を期待したからです。

(当時というか今もですが)《ドレミ団の光魂Go!》はテンプレに入っている構築ではなく、相手視点で何枚採用されているのかわかりにくいカードでした。

また《ドレミ団の光魂Go!》はS・トリガーで相手のクリーチャーを全てタップできるため、相手は2枚見えていたとしてもこのカードをケアした状態で殴る選択肢を嫌でも取りたくなります。




以上です。



バージョン分けの解説はいかがでしたでしょうか?

このような細かいことでも、勝つためにできることはやっておいた方が良いかもしれません。

皆さんもぜひ良かったら、自分のデッキのカードについてバージョン分けするべきかどうか考えてみてください!

このようなテクニックの解説から、構築解説、質問への返答などYouTubeにて配信しているので良かったらチャンネル登録よろしくお願いします🙌


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