宿泊記~モクシー東京錦糸町~
■錦糸町のデザインホテルへ
マリオットのもつホテルブランドにMoxyという一風変わったホテルがある。どう変わっているかというとまずそのデザイン性。ピンクカラーを大胆に使ったエッジの効いたデザインに、ホテルというよりホステルとかに近いカジュアルな雰囲気のある宿泊施設である。
日本にも4軒あるが大阪の本町にあるMoxyに初めて行ったときにホテルの常識をいい意味で壊してるそのスタイルに心奪われ、すっかりMoxyファンになってしまった。そんなわけで東京錦糸町のMoxyも見てみたいと思いこの度足を運んでみることにした。
■錦糸町というディープな街
地方民的には錦糸町って名前は聞いたことあるけど何があるかは全く知らない馴染みのない街なのだが、どうやら東京一の歓楽街であるらしい。
昔と比べるとだいぶ治安が良くなっているらしいが駅からほど近い場所にラブホテルや風俗店が多くあるまさに夜の街といった場所。錦糸町には黄金湯という現代版にリニューアルしたような銭湯もあり下町文化と都会っぽさを併せ持ったようなエリアだなという感想。
■「モクシー東京錦糸町」とはどんなホテル?
世界No1のホテルチェーンであるマリオットインターナショナルのもつホテルブランド。「Moxy」とは造語で、元気とか勇気の意味がある英単語「moxie」から来ているそう。マリオットが次世代の旅行者をターゲットに開発したホテルブランドで1号店はミラノのエアポートホテルだそうな。特徴は初めにも述べたがスタイリッシュさとカジュアルさを追求した若者受けするホテルという点。
日本には東京錦糸町の他に大阪の本町、梅田、京都の二条にも展開している。
デザインの派手さも目を引くが、客室内のテーブルや椅子を壁掛けして用途に応じて使い分けれるようにするなど機能面の効率化も図っている。
価格帯はマリオットのホテルブランド内で言うと下の方でミッドスケールやエコノミーと呼ばれる価格帯。同チェーンがもつアロフトと同じランクといったところ。
昨今リミテッドサービスだけどデザイン性や機能性からライフスタイルホテルを名乗るホテルが多いが、ありていに言えばそういったジャンルの一つと言えるのかなと思う。
錦糸町のモクシーは10階建て205室の建物で客室の他にバーラウンジ、ジム、会議室などを有する。客室タイプはクイーンサイズのベッド1台とツインルームの2タイプ。価格は東京のホテルインフレの影響もあり今だとだいたい1泊20,000円~といったところ。
他のホテルと大きく違うのは一般的なホテルのようなフロントカウンターがなく1階のバーラウンジでチェックインを行うこと。その際にウェルカムドリンクも1杯いただける。スタッフの服装もカジュアルで、確か金髪やピアスもOKだったような気がする。ホテルっぽさを極力排して居心地の良さとか遊び心にフォーカスしてる点は非常にいいなと感じる。
なぜならエッジの効いた運営スタイルは、目立ちはするがターゲット層以外の客層が寄り付かない恐れが大きい。それでもコンセプトを貫きそのホテルを最大限楽しんでくれるゲストに対して訴求する。これは多くのホテルがやろうと思ってもなかなかできないことのように思う。
つまりはコンセプトが強い尖ったホテルであるということ。
■怪しさ満点の通りにデザインホテル
錦糸町駅から徒歩5分ほどの立地なのにも関わらず怪しげなお店があちこちにある通りの一角にこのホテルはある。
酔っ払いや若干いかつめのお兄さんたちとすれ違いながら到着。
元はオフィスビルだった建物のコンバージョンだそう。オフィスビルからホテルになるとフロアの天井が高く客室も平米数以上に解放感をもたらしてくれることが多いからありがたい。
早速チェックイン。
先ほども言ったがこのホテルにはフロントカウンターがなく、このバーラウンジ内のカウンターにてチェックインを行う。ガヤガヤした場所でチェックインを行うというのも珍しい。
そしてウェルカムドリンクで1杯オリジナルカクテルみたいなのをいただいてから客室へ。
客室に行ってみると明らかに使用中の部屋だと分かるレベルで荷物が散乱している。。。
どう考えても部屋を間違えて案内された。幸い中に人はいなかったので騒ぎになることはなかったが、まぁなかなかな間違いだなと思いながらフロントへ。
事情を話すとお調べしますとのこと。間違えていたので正しいお部屋をご案内しますと言われカードキーを渡される。
その際きちんとした謝罪なし。この時点で接客の評価はダダ下がりで残念。部屋間違えるのもそこそこヤバいミスだがその後の対応にもっと誠実さがあれば挽回できるのになー、とか思うのは職業病みたいなものなのかね?
とまぁそんなこんながありつつ今度こそ自分の客室へ。
■シンプル&スタイリッシュな客室
予約した部屋はクイーンベッドルーム。
右手にバスルーム、左手の壁には椅子や机が掛かっている。
部屋の真ん中にドーンとベッドが置かれ正面にテレビ、脇にはチェアとサイドテーブル。
内線電話がレトロなデザインの回転式ダイヤル風。実際は数字がプッシュ式なので回す必要はないが見た目がかわいい。
ところどころの小物がピンク色なのがモクシーっぽさ。
バストイレは1か所に収まっていて狭い空間ながら壁掛けや洗面台下の収納を駆使して機能的。
シャワールームにしては若干広いためかチェアが置かれている。シャワールームでバスチェアって珍しい気がする。
こちらもボトルのピンク色以外はいたってシンプル。このシャワーの配管っぽさがある管はかっこいい。
20㎡未満のコンパクトな客室ながらデザインの工夫でそれほど狭さを感じない空間になっていた。日本のいわゆるビジホっぽいところだと同じ広さの客室でも多機能な分、狭苦しく感じてしまうことが多い。床や壁紙でなんとなく部屋全体がナチュラル?な雰囲気になっている点も大きいように思う。味気ない色味の客室よりリラックスできる気がする。この辺は好みにもよるだろうけど少なくとも自分はこういう感じの客室の方が好きだな。
■共用部の探索へ
モクシー東京錦糸町にはジムとロビーラウンジが共用部分として用意されているのでそちらを見に行くことに。
夜遅くに撮影しに行ったので誰もいない。
前回のシタディーンの時にも思ったけどこういうホテルでジム利用する人ってどれぐらいの割合なのだろうか。
欧米系のインバウンド客が利用するイメージだが、あんまり稼働しているようにも思えないのだが。。。
1階に戻りロビーへ
1階ロビーの共用エリアは広々しており、ワークスペースとしてもカフェスペースとしても利用可能。インテリアや小物がホテルらしからぬ感じで雑多に置かれてあるがこの賑やかな雰囲気がモクシーらしさを生み出しているようにも思う。
こんな感じで遊び心あふれるデザインが随所に見られ、歩き回っているだけでけっこう楽しめる。
ホテルといえばスタイリッシュにすっきりしているイメージが強いがここは逆にカジュアルに、ついテンションが上がっちゃうような仕掛けがたくさん施されている。
一通り見終わったので部屋に戻って就寝。
■朝食&チェックアウト
部屋が3階だったこともあり夜は若干車の音や人の音が気になったが、まぁ寝れないほどではなかった。賑やかな通りにあるホテルの欠点ですな。
ということで起床。
朝食会場は1階のバーラウンジなので準備して行ってみる。
朝食はビュッフェ形式。
メニューは、まぁよくある感じというか無難というかそれほど特筆すべきものもない感じで可もなく不可もなくといったところ。
カレーもあったので好きな人はテンション上がるかも。
そんなこんなでモクシー東京錦糸町での滞在終了。
チェックインの際にはトラブルもあったものの総合的には満足。やっぱりこの世界観好きだわーという感想。
個人的にホテリエとして、宿泊の可能性を広げない限りこの職種はいつまで経っても給料上がらないし待遇もよくならないという思いが強いのでそういう意味で参考にしてるホテルでもある。
というわけで半年以上ぶりの宿泊記の更新でした。笑
今後もマイペースでいいから続けていこうとやんわり決意する今日この頃。
がんばろう・・・
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