老害、昔を振り返る その4
1.バトルロードサマー★2004(環境解説)
2004年7月18日-8月8日 「バトルロード サマー★2004」
北海道、東北、関東、中部、関西、中国四国、九州の7会場で開催。関東大会のみ2大会開催された。
地区大会優勝者は日本一決定戦へ招待された!
前年と比較して、四国大会がなくなり中国四国大会に統合された。しかし入れ替わりで関西B大会が復活することなく全国8会場での開催になりました。
ポケモンカードも本格的にADVシリーズからPCBシリーズに移行。春から「伝説の飛翔」「蒼空の激突」を追加した環境になります。環境について簡単に説明しますが、本選出場権を持っていた関係でハーフ環境あんまり真剣にやってなかったので、怪しい部分があるかもしれないです。
まずはハーフ環境から。今後多くの2進化デッキに積まれることになるジラーチの登場です。最近リメイクされて、ねがいぼしになってましたが、こいつは格が違います。トレーナーズしか手札に加えることができないねがいぼしと違って、ほしのねがいは全てのカードを手札に加えることができます。また、スタンダードでもノコッチとあわせて序盤の展開役として使われてました。
ジラーチの弱点つけるってことでしんぴのまもり枠、キュウコン一択になってしまった感じ。伝説の飛翔で登場したジュゴンはジラーチのメタルブローで一撃で倒されてしまうということで、元々打点不足で死んでたところに死体蹴りをされてかわいそうでした。
春環境では、相方不在でイマイチだったカメックスexですが、伝説の飛翔でフリーザーexを得たこと。蒼空の激突でジラーチが出て2進化が使いやすくなって大幅に強化されました。一見、ポケモンexばかりでキュウコンで詰みそうですが、ゼニガメのスマッシュターン2回やカメールで弱点を突いて倒せます。
蒼空の激突で登場したライボルトexを中心とした雷デッキも登場。でんじしょうがいはふしぎなアメに頼り切った2進化デッキを詰ませる性能が高く、僕も後に詰むことになります。
非エクのライボルトも強力でしんぴのまもり対策に詰まれることもありました。ラクライも優秀で、じゅうでんでエネルギー加速は、そのまま進化して殴っても、サンダーexに繋いでもシンプルに強かったです。
尚、ファイヤーexには活躍の機会は与えられませんでした。
こちらははたきおとすが強かったです。単純にリソースが限られたハーフで1枚抜かれるの相当辛いんですよね。ふしぎなアメとかキーカード抜かれたときとか特に。単純に砂漠のシャーマンとあわせても強かったです。ただこれという相方がいなくてよくわかんないデッキになることが多くいつのまにか環境から消えてました。敵に回すと強いけど味方にすると弱かったってのもありますね。
スタンダードの解説に移ります。伝説の飛翔から、ピジョットが登場しました。1ターン1回とは言え、デッキから好きなカードをサーチできるのは文句なしに最強で、よほど特殊な2進化デッキでもなければ、100%採用されていたと言っても過言ではないカードです。またベンチポケモンを呼ぶ手段が脆弱なこの環境では、システムポケモンの価値は非常に高いものでした。
余談ですが、伝説の飛翔にはポッポとピジョンが収録されておりませんでした。じゃあ、どこから入手するかというとランダム構築スターター リザードン★炎デッキから入手できました。その名のとおり、中身はランダムで、1箱1000円でポッポ、ピジョンを入手できる確率は1/2。しかも1枚ずつしか入ってないという鬼畜っぷり。ピジョットをデッキに採用する際にはポッポ2枚とピジョン1枚は必須だったので、当時のプレイヤー達は必死でポッポガチャをまわしてました。ちなみに当時はソシャゲという概念が存在しなかったので、ポッポくじと呼ばれてたような気がします。
eシリーズのポッポ、ピジョンで代用することもできましたが、後述するボーマンダexの登場後、かえんひこうの40ダメージで即死してしまうため、それすらも許されなくなりました。ポッポガチャを回させるために、こんなカードを即実装してくる。なるほど、ソシャゲ運営の手腕もお見事ですね。PTCGOの日本語版も是非お願いします。
バトルサーチャーの登場です。当時は全てのデッキに入るほど、評価の高いカードではありませんでした。シェイミEXやカプ・テテフGXに該当するカードがなくて、事故を回避するにはサポーターの現物いっぱい積むしかなかった時代なので、バトルサーチャーあんまたくさん積んでしまうと、「初手にバトルサーチャーしかなくて事故負け。現物積んどけばよかったなぁ。」とかなってました。ハギ老人とかサポーターで再利用したいカードを積んでるデッキだったら採用してたかなぁって感じでした。
バトルロードサマー★2004で各地で入賞することになるボーマンダexです。こいつ単体も強力でしたが、非エクのボーマンダとのシナジーが凄まじく盤面にこいつらが揃ったらポケモンいれかえ→りゅうのかぜ→ドラゴンフロートで逃げるで実質ボスの指令になります。純粋に相手のピジョットを潰せるのが強すぎましたし、かえんひこうとあわせて2進化のポケモンexすら射程内なので隙がないです。
非エクを相手にする際も当時の最大HPは120だったので、ぐれんのほのおでワンパンでした。ブーストエネルギーを使えば連打することができたので、連続してワンパンされたら流石に非エク側が息切れしてました。
今回、登場のカードではないですが、流星の滝とじたばたのナマケロの登場でケッキング(ADV1)が強化されました。ADV1で登場したものの登場当初はスタンダードの大会がなく、その後すぐにポケモンex中心の環境になってしまって時代の波に飲まれてしまった感じでしたが、ボーマンダexの弱点をついてワンパンできたり、ピジョットの登場で2進化デッキが強化されたことや、カメレアコロロみたいなポケパワー依存デッキに刺さることもあって、環境に戻ってきました。
ルンパカルゴが登場したのもこの時期でした。じならしでデッキトップに持ってきたカードをルンパッパでドローするのがシンプルに強かったですね。純粋にデッキパワー高くて、デッキの性質上ベンチが並ぶマグマ団に強かったです。シニアでは2004年夏の日本一デッキにもなりますが、当時まだまだカメレアコロロが環境に残ってたので、カメレアコロロにマッチすると即死するリスクはありました。
ミロカロス(ADV4)が出てないものの、この時点でQueendomは大体のパーツが揃ってました。しかし、当時は純粋にニドキングと組ませたものが多かったです。ボーマンダexの闘抵抗が重いこともあって、そんなに評価されてなかったイメージ。
2.バトルロードサマー★2004(中国四国大会)
ポケモン(16)
4 マグマ団のグラードン
4 マグマ団のザングース
3 マグマ団のネンドール
2 マグマ団のヤジロン(ダブルスピン)
2 マグマ団のバクーダ
1 マグマ団のドンメル
トレーナー(26)
4 ダイゴのアドバイス
1 TVレポーター
2 地底探検隊
2 マグマ団の男
3 マグマ団の女
2 マツブサ
2 ハギ老人の思いやり
2 ポケモンいれかえ
3 マグマ団のモンスターボール
3 砂漠の遺跡
2 バトルサーチャー
エネルギー(18枚)
6 闘エネルギー
1 超エネルギー
3 レインボーエネルギー
4 悪エネルギー
4 マグマエネルギー
バトルロードスプリング★2004に続いて、バトルロードサマー★2004でもマグマ団を使用しました。
環境デッキで想定してたのが、ボーマンダex、カメレアコロロ、ケッキング、バシャレックあたりで全部弱点突けるので、まあ勝てるやろうという考えでした。若干春夏連続マグマで優勝決めたら伝説になれそうなんて下心もあったと思いますし、純粋に練度も高かったので自信を持って握れるデッキでした。春からの構築の変化はサポーター構成が変わったのと、バトルサーチャーが入ったことですね。
この年の中国四国大会のマスターリーグは、過去一参加者が少なくて、なんと16名しかいませんでした。予選は4人テーブル×4に別れて各テーブル1名が予選通過。これに春大会の本選出場権を持ってる4名を加えて8人トーナメントでした。
順調に1回戦、準決勝と勝ち上がって決勝戦の相手はチームCOCOAのクロダックさん。デッキはカメレアコロロでした。
相手先攻でスタートして、場にはエネコ(ADV1)のみ。ちいさなおつかいをしてターンエンド。後で聞いたらちいさなおつかいからエネコロロに進化してエナジードローしないと何も繋がらないほど手札が悪かったみたいです。
こちらに場には、マグマ団のヤジロン。手札にはマグマエネルギー。あれ?これマグマエネルギー貼ってダブルスピン2枚中1枚でも表が出たら後攻ワンターンキルで優勝じゃん?
2裏だったら試合が続く可能性もあったので、冷静にマグマ団の女で後続を展開。祈りを込めて投げた1枚目のコインは表。2枚目を投げることなく、春夏マグマ団で連続優勝と初の日本一決定戦出場を決めました。
ついでに勝利のオーブもゲット。効果は山の上から7枚並べ替えれる史上最強のポケモン図鑑でした。初手で手札引いてサイド3枚伏せた時点でデッキ枚数が20枚を切るハーフデッキにおいて7枚並べ替えは流石に強くて、普通にデッキに入れて使ってました。
3.バトルロードサマー★2004(日本一決定戦)
2004年8月15日 マスターリーグ(日本一決定戦)開催
レギュレーションは・・・ダブルバトル!
日本一決定戦は、ダブルバトルという未知のルールで行われました。本家のゲームと同じように、バトル場が2体になって代わりベンチが1体減って4体でした。ただし、本家と違ってワザはどっちか1体のポケモンしか使えなかったので、シングルバトルの延長線上で納まりそうな感じにも見えました。ちなみにこの1回で終わりました。翌年からのチャンピオンズリーグは、普通のシングルバトル…。
バトルロードサマー★2004大会日程
7月18日(日)中部大会
7月24日(土)中国四国大会
7月31日(土)関東A大会
8月1日(日)関東B大会
8月1日(日)関西大会
8月4日(水)東北大会
8月8日(日)北海道大会
8月8日(日)九州大会
最大の敵は、調整時間の短さでした。ADV時代からルール自体は存在してましたが、大会が全く行われてなかったため正直未知のルールでした。また、地区大会から日本一決定戦までの期間もかなり短く、中部大会優勝者は、優勝から約1ヶ月の調整時間がありましたが、九州、北海道大会の優勝者は1週間しか調整時間がないと不公平感がやばかったです。
幸い僕は、中国四国大会から日本一決定戦まで3週間ほど期間があったので、わりと長めに調整時間がとれる方でした。しかし、それでも未知のレギュレーションで満足なデッキができるかと言えば疑わしく、他のプレイヤーも同様の状況ではないか?と考えられました。
そんな中で僕が選択したデッキはサーナイト+ケッキングデッキでした。この2体はブーストエネルギーを共有できて、ケッキングがはめつのいちげきでワザを使えないターンでも横のポケモンは攻撃できるのでダブルバトルとの相性は良さそうに思えました。また、流星の滝でナマケロのじたばたを使うときに、サーナイトのトランスシェイドでダメージカウンターが乗るのもダメージ調整に使えてよさそうに見えました。
地区大会でボーマンダexが流行ってたので、そこに弱点をつけることも強いと思いました。ダブルバトルでもバトル場でボーマンダexとボーマンダを並べたら、ポケモン入れ替えすら使わずにりゅうのかぜを使えるのも強そうなので、「何人かはボーマンダexを使うプレイヤーもいるのでは?」と考えました。
少ない時間の中で精一杯の調整はしたつもりでしたが、ケッキングでポケパワーロックをかけるデッキなのに、砂漠のシャーマンが入ってなかったり、使用経験の浅さから来る構築やプレイングの甘さなどもあり、当日は結果を残すことはできませんでした。8人での総当たりで3勝4敗とかそんな成績だったと思います。順位は5位って聞いた気がしましたが、定かではないです。
優勝はユレイドルカブトプスの進化ロックデッキでした。バトルポケモンの進化を封じるユレイドルと、ベンチポケモンの進化を封じるカブトプスを並べて、場が完成する前に進化したポケモンは超古代のワザマシン[岩]で退化させる進化ロックデッキでした。当日も一番ルールを上手く使えてたデッキだったと思います。
詳しい構築や当日の順位等はけーださんのツイートに載ってますので、こちらもご参照ください。
4.オマケ -マスターリーグの冷遇-
「ポケモンカードゲーム ワールドチャンピオンシップ2004」出場条件
1・ 「バトルロード サマー★2004」 各地区大会のジュニアプレイヤーズリーグ優勝者、シニアプレイヤーズリーグ優勝者
※優勝者が8月10日(火)までに出場を辞退した場合は、2位の選手がくり上げ出場となります。
ジュニア、シニアのチャンピオンズリーグは8月20日(金)にアメリカ・フロリダ州オーランドで、マスターリーグは8月15日(日)に「ポケモンフェスタ2004」幕張メッセ会場で開催されるぞ!
この時代、普通にマスターリーグだけ冷遇酷かったよね・・・。シニアだったら地区優勝で普通に世界行けてるんだもんなー。マスターリーグは普通に日本一になる以外、参加する方法なかった気がする。
今回は以上です。この後、バトルロード オータム★2004には出場したものの、どんなデッキ使ってたかすらまともに覚えておらず(予選落ちでした)、2005年は大会に出場していないので、2006年春まで時代が飛びます。間で登場したカードはちょこちょこ解説していこうと思います。
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