シェア
Arcana-cica*花かんむりの魔女*
2021年9月30日 18:21
レェス越しに、白い光が窓から差し込む、午の資料室。 朝から姿が見えず探していた、僕の双子の片割れである水晶は、机に向かって何か作業を行っていた。「水晶、何をしているの?」 机の向かいに屈んで、僕は机の上を覗き込む。 水晶の手許には、一揃いのスタンプに、一冊のアルバムと、様々な紙片。どうやら異国の切符や郵便切手、書物の切り抜きやカードのようだった。「ああ、蛍石。……これはね、ギャザ