織原さんの話をば

floor girl という、音楽とダンスの即興デュオを一緒にやっている織原良次さんについて、思いつくままに書きたくなって、書いてみました。

最初、僕は単なるファンでした。CDで演奏聞いて、ライブ見に行って、この人の音楽好きだな、その上この人の参加してるバンド悉くぐっとくるっぽいな、趣味がいいな素敵だな、って思って、当時織原さんがやっていた『透明な家具』というライブなのかパーティーなのか説明しづらい企画に足を運んだことがきっかけで知り合いました。

織原さんは、出会ったときから何故だかずっと嬉しそうです。
はじめて話したとき、僕は内心びびってたんですが(ファンなので)、織原さんはそもそもの最初から、なんだかふつうでした。僕のこと知らないけど、僕が誰であっても構わない、という雰囲気があって、だから僕も自分が誰でもいいやと思って、ただ、ファンです、と伝えました。
そうやって知り合って、ときどきライブに行って話したりして、具体的な目的のない関係が育まれました。

変な話ですが、知り合って年月を経るうちに、織原さんが素晴らしいミュージシャンであることが僕の中で徐々にどうでもいいことになってきた感があります。もちろん織原さんは素晴らしい音楽家であり、そのことも織原さんの大事な一要素なんだけど、それは僕の好きな織原さんの全てではない、というか。とても言葉にしづらいし、音楽があるから接点があることも確かでそれは僕にとってもすごく嬉しいことなんだけど、でも、もう少し大きくて緩やかで意味を求めない感じです。
一緒に活動を始めてから、そういう感じはますます強くなっていて、でも同時に織原さんの演奏をますます好きになっています。

floor girl に関して言えば、僕は織原さんの演奏があればそれだけで必ずいい時間になると思ってるので、音楽の良さに矛盾しないことを心がけるだけで、自由に遊んでます。織原さんはそれを面白がってくれるので、お互いに愉快です。
ときどき、織原さんの音楽に対する「好き」は、人間に向ける種類の「好き」と同じなんじゃないかなと感じます。そういう人が鳴らす音と共に踊れることは、控えめに言って、ものすごく幸せです。

しかしながら、きっとまだ見ぬ地平があるなとも感じていて、僕も織原さんもきっと秘めている底は深いし射程も長いので、もっと深く、もっと遠くまで行きたいなと強く思います。
長く続けるつもりの、フレットレスベースによる音楽とダンスによるデュオです。
今回でなくても、いろんな人に、見にきてもらいたいです。

日時:
12/17(月) 14:30開演
出演:
荒悠平(ダンス)
織原良次(フレットレスベース)
場所:新宿ピットイン
http://www.pit-inn.com/sche_j.html