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ダンサーです。いろいろやります。

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対立を望まない

僕は対立を望まない。 文化庁が補助金を出さないと言い出して、その夜デモに行ってみたら何人もが叫んでいた。 「検閲やめろ」 「表現を守れ」 「アートは自由だ」 僕も同じことを思ってる。でも僕は叫ばなかった。 僕は誰とも対立を望まない。 文化庁と対立したくない。表現の不自由展にテロを予告した人(と、彼に同調する人)とさえも、対立したくない。もちろん、韓国人とも(他のどの国の人とも)対立したくない。日本の政治家とも韓国の政治家とも対立したくないし、彼らに対立してほしくない。 Ao

    • 野良犬

       子どもの頃は、その辺を野良犬が歩いていた。  妙に目がキラキラしていて、毛並みがボロボロで、いつも口を開けてハアハアと呼吸をしていた。ヒョコヒョコと上下に揺れて歩いていた。今考えると、簡単にヒョコヒョコしてしまうほど痩せていたのだった。  でも、こわかった。子どもは背丈が小さい。背丈が小さい者にとって、犬は大きい。  いつの間にか、野良犬を見なくなった。  子どもの頃の記憶だから、野良犬たちについての記憶がどのくらい確かかと訊かれたらまったく確かではないと答える。でも、帰り

      • 2019年の夏と

        マレーシアに来てる。 ひょんなことからレジデンスが決まって、気がついたらクルアンにいた。 実際にはいろんな人の尽力があり、レジデンスが決まってから日本を発つまで一ヶ月半あったので「気がついたらクルアンにいた」なんてはずはないのだけれど、忙しさに転がされたり、日々のニュースに気持ちを乱されたり、酔っぱらったり友達に励まされたり(ありがたい)しているうちに、クルアンにいた。 クルアンは小さな町で、たぶん大抵の日本人は知らない。 僕も来るまで知らない町だった。山が多い他は、

        • 子どもはわかってくれる

          ダンサーとして子ども向けのワークショップに行ったりすると、当然のことながら、全然言うことを聞いてくれない子もいる。根が素直でない子というのは会ったことがないけれど、行動が素直でなくて手を焼くことはけっこうある。 大人には大人の事情もあるので、僕たちは「こういう風にした方がかっこいいよ」とか「いい加減にしないと怒るよ」とか、いろんな言い方で子どもたちを意のままにしようとする。直接的に、こうしなさい、と言ってそれが通ることもあるけれど、そういう相手ばかりではないので、言葉巧みに

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          織原さんの話をば

          floor girl という、音楽とダンスの即興デュオを一緒にやっている織原良次さんについて、思いつくままに書きたくなって、書いてみました。 ● 最初、僕は単なるファンでした。CDで演奏聞いて、ライブ見に行って、この人の音楽好きだな、その上この人の参加してるバンド悉くぐっとくるっぽいな、趣味がいいな素敵だな、って思って、当時織原さんがやっていた『透明な家具』というライブなのかパーティーなのか説明しづらい企画に足を運んだことがきっかけで知り合いました。 織原さんは、出会

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